バイエルン「今夏の仕上がりチェック」カウンター対策に改善は…

2015年07月24日 遠藤孝輔

移籍騒動に揺れるゲッツェは明と暗。

ユーベ移籍が取り沙汰されるゲッツェは、インテル戦で決勝ゴールを挙げた一方、広州恒大戦はノーインパクト。グアルディオラ監督は放出を否定しているようだが、はたして――。 (C) Getty Images

○バイエルン 1-0 ●インテル@上海(7月21日)
[得点者]ゲッツェ
●バイエルン 0(4PK5)0 ○広州恒大@広州(7月23日)

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■D・コスタが崩しの切り札として機能
 
 3-5-2の右ウイングバックを務めたインテル戦では、鋭いカットインや緩急をつけたドリブルを武器に好機を演出。対面の左SBが駆け出しの17歳ディマルコだったとはいえ、改めて単独での打開力の高さを証明した。
 
 怪我で開幕に間に合わない見込みのリベリの代役として、4-3-3の左ウイングを務めた広州恒大戦でも崩しの切り札として機能。ゴールに直結する仕事はなかったが、縦を抉るドリブル突破からの高速クロスが冴えていた。
 
■移籍騒動に揺れるゲッツェは…
 
 後半からピッチに立ったインテル戦ではGKとの1対1を冷静に制して、決勝ゴールをマークしたゲッツェ。ユベントスからのアプローチが報じられるなど、去就が注目されている状況で、しっかりと結果を残してみせた。
 
 しかし、2日後の広州恒大戦では及第点以下のパフォーマンスに終始した。
 
 右ウイングとして先発し、1対1の局面で果敢にドリブル突破を試みたが、一度もその仕掛けは実を結ばなかった。むしろロビーニョにあっさりボールを奪われるなど、アタッキングサードでの攻撃を停滞させる一因に。
 
■カウンター対策に改善は見られず
 
 オプションの3バックをテストしたインテル戦も、本来の4バックで臨んだ広州恒大戦も無失点で切り抜けた。
 
 とはいえ広州恒大戦では、高い位置に設定したDFラインの裏を突かれるシーンが頻発。相手のプレスに苦しんだ挙句にボールを失い、中国代表のガオ・リンやロビーニョに面白いように飛び出され、守備組織が何度も崩壊しかけた。
 
 中盤での不用意なボールロストからガオ・リンに裏への飛び出しを許し、この日最大のピンチを迎えたのは66分だった。中国ツアー3戦目で疲労が蓄積していたのかもしれないが、格下相手に改めてカウンターへの耐性の低さを露呈した。
 
文:遠藤孝輔
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