中国代表が驚愕の“52選手招集”で再始動! 気になるブラジル帰化トリオの日本合流は絶望的か

2022年01月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

スタッフも総勢15名! 「オール中国」の必勝体制

中国ファンの厚い支持を得るエウケソン(中央)。はたして日本で中国代表に再合流するのか。(C)Getty Images

 現地1月13日、中国代表が上海ナショナルトレーニングセンターで再始動した。日本、ベトナムと戦うワールドカップ・アジア最終予選のアウェー2連戦に向けて、並々ならぬ意欲を示している。

 まず驚かされるのが、途轍もない大所帯だ。今回招集したのは実に52選手で、中国メディアによると同時招集では過去最多の人数だという。昨年12月、最終予選での成績不振を理由にリ・ティエ(李鉄)前監督が解任。後を継いだリ・シャオペン(李霄鵬)にとっては、待ちに待ったリスタートである。

 新指揮官は大量招集に関して、「1軍と2軍を明確に分ける」ときっぱり。「完全に2チームを作り、有意義な紅白戦を実施するためだ。日本へ向かう前に2試合を行ないたいと考えている」とその意図を明かし、「もちろん私にとって最初の代表キャンプなので、多くの選手にビジョンを理解してもらうのも目的だ」と説明した。

 さらには、コーチングスタッフの数も総勢15名と尋常ではない。現在の中国サッカー界をリードする代表OBのレジェンドたちが続々と臨時コーチとしてボランティア参戦。ジョン・ジー(鄭智/広州FC選手兼監督)、ヤン・チェン(楊晨/中国U-16代表監督)、ソン・シャン(孫祥/上海海港・副会長)ら錚々たるメンバーで、運命の2連戦を戦う後輩たちに魂を注入しているのだ。

 とはいえ、やはり気になるのは"帰化選手"たちの動向だろう。案の定、今回の合宿には招集こそされているが、姿を現わしていない。

 ブラジル出身のFWエウケソン、FWアラン、MFアロイージオのトリオと、イングランド出身のDFタイアス・ブラウング(中国名はジャン・ガンタイ)だ。このうちブラウニングは指揮官によると、「現在ドバイで家族とバカンス中だ。彼は間違いなく日本で合流する」という。その一方で、ブラジル人トリオの合流に関しては慎重な構えを崩していない。

「彼らと話したときには、みんな強い意思を示してはくれた。ただ、現時点でそれぞれがどう判断して動くかの確証は持てない。もし日本にやって来たとしても、コンディションがどうなのかは分からないしね」
 

 3人衆はいずれも広州FCに所属していたが、昨年11月から12月にかけてチームを離脱。クラブの親会社である恒大グループの経営破綻によって、給料未払いが深刻化していたためで、事実上の契約解除である。3人はそれぞれ、ブラジルに戻る際に中国版ツイッター「ウェイボー」でファンに謝罪。一方で代表チームでの活動については、「今後も前向きに取り組みたい」と口を揃えていた。

 しかしながら、中国全国紙『新浪体育』の論調は懐疑的だ。「いまや無所属の状態で、彼らはもう中国に戻る気はさらさらない。中国代表に参戦したのも恒大グループのバックアップがあったから。いまさらサラリーゼロで、代表チームのために仕事をするとは考え難い」と見ている。

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