日本代表で新たにセットプレーコーチを採用。五輪、W杯最終予選の苦戦要因に「手を付けないと勝っていけない」

2022年01月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「青森山田以上のものを出さないといけない」と反町技術委員長

新たにセットプレーコーチを分析担当チームの中に置くことになった日本代表。さらに緻密な戦い方を模索していく。(C) Getty Images

 日本サッカー協会は1月13日、技術委員会を行ない、会議終了後に反町技術委員長がオンライン会見を行なった。その中で、同委員長は1月の日本代表の活動から全カテゴリーを対象に、PT(理学療法士)とセットプレーコーチを新たに採用することを明言した。
 
 反町技術委員長は、昨夏の東京五輪や昨秋からのワールドカップ・アジア最終予選で、セットプレーが苦戦の要因となっていたことを指摘。「ファーストタッチもできないくらい研究されている」と見解を述べ、「青森山田以上のものを出さないといけない」と高校選手権で圧巻の強さを見せた王者を引き合いに出してニヤリ。

 コーナーキックやフリーキックだけでなく、スローイン、ゴールキックなども含めた「リスタート」を徹底的に見直すことになる。反町技術委員長は「リバプールもスローインだけで12種類のパターンがあるという。ゴールキックからの攻め方、守り方、スローイン…サッカーは細分化されている。我々もアンタッチャブルなところに手をつけていかないと勝っていけない」と緻密なセットプレーのせめぎ合いは、世界の潮流でもあると語る。

 担当するのは昨シーズンまで栃木SCでヘッドコーチを務めていた菅原大介氏。役割としては、既存の分析担当チームの中のセットプレー部門のような形で、対戦相手の傾向を分析して監督やコーチに伝えたり、映像を編集したりするようなデスクワークが中心になるという。

 また反町技術委員長は、「アンダーカテゴリーの大会などでは中2日で試合が行なわれる。そういうなかでは、オープンプレーに目が行きがちでセットプレーの準備にまで手が回らない。ニーズに応えて一人置くことにした」とアンダー世代の大会でも有用性があるとし、全世代の日本代表の強化へ「新たなトライをしていきたい」と意気込みを見せている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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