高川学園の頼れるジョーカー西澤和哉がまたもや決勝弾!指揮官も「“持ってる”やつ」と称賛【選手権・準々決勝】

2022年01月04日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「なんで西澤のところにボールが行くのか。ちょっと不思議」(江本監督)

3回戦に続き、途中出場から決勝点を挙げた西澤。チームは14年ぶりの4強入り。頼れるジョーカーは「あと2つ、絶対に勝つ」と気合いを入れる。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[高校選手権・準々決勝]高川学園 1-0 桐光学園/1月4日(火)/等々力陸上競技場

 この男の"持ってる"は、ホンモノかもしれない。

 2日前に行なわれた仙台育英との3回戦で、高川学園は後半40+3分に得点し、1-0で競り勝った。スコアラーは、同40分に途中出場した西澤和哉。ピッチに立って、わずか3分後に大仕事をやってのけた。

 そして、桐光学園との準々決勝でもベンチスタートだった西澤は、後半11分に投入されると、今度はその4分後、試合を決するゴールを挙げる。右CKの流れから、ファーで待つ自分のところに流れてきたボールを確実に収めて、右足で蹴り込んだ。チームはこの1点を守り抜き、勝利を収めた。

「まず、一言で言うと、"持ってる"やつですね、本当に。なんでこれだけ、西澤のところにボールが行くんだろうか、と。ちょっと不思議な思いもしますけど」
 
 江本孝監督も驚きを隠せないようだ。当の西澤本人は、ゴールシーンについて次のように振り返る。

「自分はファー側の3枚にいて、本当はその3枚全員がニアに飛び込むトリックだったけど、ニアのスペースがなかなか空いていないと思ったので、ファーにひとり残って、流れてくるかなと思っていた」

 とっさの判断は正解だった。抜群の"嗅覚"で、高川学園の14年ぶり4強入りの立役者となった西澤は、「ここが自分たちの目指しているところではない」と表情を引き締め、「あと2つ、絶対に勝って、優勝する気持ちでしかいない」と力をこめた。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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