「このチームでなければプロへは行けなかった」阪南大高のエース鈴木章斗が実感する自身の成長と仲間との絆【選手権3回戦】

2022年01月02日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

3戦7発で大会得点ランクトップ!

阪南大高のエース鈴木(9番)が青森山田戦後、チームメイトへの感謝を語った。写真:田中研治

[選手権3回戦]阪南大高1-3青森山田/1月2日(日)/駒沢陸上競技場

 阪南大高のエースは堂々としたプレーで最後までチームを鼓舞し続けた。

 ここまで2試合で11得点と、圧倒的な攻撃力を見せつけた阪南大高は、3回戦で優勝候補の青森山田と対戦した。立ち上がりから球際で相手に負けず、健闘していたものの、前半15分に不運なオウンゴールで失点。濵田豪監督はハーフタイムに、「後半の入りで失点しないように。ギアを上げるのは残り20分だよ」と選手たちに指示を送ったというという。

 しかし指揮官が「力の差があった」と語ったように、結局、後半開始早々の3分に追加点を決められると、12分にも速攻から名須川真光にネットを揺らされ3点目を献上してしまった。

 それでもチームは臆することなく激しくボールを追うと、19分に右からのロングスローのこぼれ球をゴール前で鈴木章斗が押し込み、一矢報いることに成功した。
 
「この試合がひとつの難関だと思っていました。試合には勝てなかったですけど、結果として全員が戦う姿勢を見せられたのは良かったです」

 ともに戦った選手たちを称えた鈴木は、ここまで3試合で7ゴールと得点ランクトップに君臨。得意のポストプレーに加え、類まれな得点能力でも最後までチームを支えた。「(高校生活の)3年間でまさかここまで来れるとは思っていなかった」と自身の成長を実感する鈴木は、来季からJ1湘南でプレーする。

「(チームメイトは)全員に強い気持ちがあって、みんなと喧嘩をすることもあった。言い合える強さがあります。このチームでなければプロへは行けなかった。仲間に感謝しながら、次のステージで活躍して恩返ししたい」

 阪南大高の絶対的エースは、仲間の想いを背負い、プロの舞台でも走り続ける。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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