12月29日に、第100回全国高校サッカー選手権の１回戦が開催され、柏の葉公園総合競技場では、超高校級DFチェイス・アンリを擁する尚志（福島）が瀬戸内（広島）と対戦。スコアレスのまま突入したPK戦を４‐３で制し、２回戦に駒を進めた。

　注目のチェイスは、飛び級でU-22日本代表に選出されているその実力を存分に発揮。守備時の空中戦では無類の強さを発揮し、味方のセットプレーでも、厳しいマークを掻いくぐって、２本の際どいヘディングシュートを放った。正確なロングフィードを通した場面もあり、攻撃センスも見せつけた。

　後半開始４分に、圧倒的なフィジカルの強さを活かしてボールを奪った場面では、会場から思わずどよめきが起こるなど、やはりその存在感は絶大だった。

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「３年で最後ですし、勝ちきらないといけないと思っていたんで、勝ててよかったです」と試合後に語った逸材ＣＢは、しかし１年生の時以来となった選手権でのプレーに満足していないようだ。

「ロングフィードが２、３回オフサイドになってしまったので、キックのタイミングは直さないといけないと思いました」

　それでも、PK戦では重要な一人目を託され、きっちり決めてみせた。

「ここで決めないといけないと思いましたし、PK練習は毎日していたんで、本当によかったです」

　２日後に行なわれる２回戦では、初戦で６ゴールを奪った関東一（東京B）と対戦する。攻撃力のある瀬戸内を封じたチェイスが、強力アタッカー陣をどう抑え込むのか。楽しみな攻防が期待できそうだ。

取材・文●江國 森（サッカーダイジェストWeb編集部）

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