加入が秒読みのフェラン・トーレスは、バルサに何をもたらすのか。シャビ監督には「理想の人材」

2021年12月25日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

移籍金は5500万ユーロ+出来高

バルサへの移籍が秒読みとされるフェラン・トーレス。(C)Getty Images

 バルセロナのフェラン・トーレス獲得が近づいている。現所属クラブのマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督が移籍を認める発言をしており、正式発表は時間の問題だろう。

 バルサがフェランの加入によって手にする要素は、若さ、ハングリー精神、リーダーシップ、スピード、局面打開力、そして得点力と多岐にわたる。ウイングに幅と深さを確保することを求め、スペースに素早くアタックできるアタッカーを重用するシャビ監督にとっては、まさに理想の人材だ。金欠に喘ぐ中で、指揮官の要望に応えたフロントとの円滑な意思の疎通も特筆に値する。

 バルサがスペイン代表の若手アタッカーを獲得したのは、ここ十数年の間でもセスク・ファブレガスとパコ・アルカセルくらいしか思い浮かばない。しかもセスクは、もともとバルサのカンテラ出身。アルカセルにしても、リオネル・メッシやルイス・スアレスらのバックアッパーとして加入し、攻撃の柱として期待されるフェランとは立ち位置が異なる。

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 フェラン・トーレスはサイドからゴール前に走り込むタイミングをすでに自分のモノにしており、ゼロトップとしての起用も可能だ。いくら選手本人がバルサ行きを強く希望し、金銭面での利益が得られるとはいえ(シティは20年夏に2300万ユーロでバレンシアから獲得。バルサのオファー額は5500万ユーロ+出来高1000万ユーロ)、得点力、機動性、縦への推進力、多機能性を兼備した若き実力者をシティが手放すのは、むしろ意外だ。

 もちろんフェランの加入で、現在バルサが抱えている問題が一度に解決できるわけではない。しかし非常に魅力的な新戦力であることは間違いない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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