【J1採点&寸評】FC東京×新潟|FC東京が前節のダメージを払拭して快勝。太田は貫録の2アシスト

2015年07月16日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

太田の左足の切れ味はいつにも増して鋭かった。

【警告】FC東京=高橋(65分)、徳永(85分)、中島(88分)、森重(90+4分) 新潟=舞行龍(61分)
【退場】FC東京=なし 新潟=なし
【Man of the Match】太田宏介(FC東京)

【試合内容】
 新潟を味スタに迎えた一戦は、FC東京が9分に早々と先制する展開に。左SB・太田のグラウンダーのクロスから東が右足で押し込んだ一撃でペースを掴んだホームチームは以降も、CB森重、ボランチの高橋を軸に組織立った守備でピンチの芽を摘んだ。

 26分にはドリブルで切り込まれた山崎に決定的なシーンを作られるが、シュートミスで事なきを得ると1点リードしたまま前半を終えた。
 
 49分に前田のお膳立てから高橋のゴールでリードを広げたFC東京は 以降も危なげない試合運びを披露。そして終盤の78分にはセットプレーから森重が弾丸ヘッドでダメを押した。"不可解な判定"でのPKでロスタイムに失点して完封こそ逃したものの、内容的にはFC東京の圧勝に近かった。

【J1 PHOTOハイライト】2ステージ・2節

【J1採点&寸評】全9試合の評価をチェック!
 
【チーム採点・寸評】
FC東京 6.5
良い試合運びで第2ステージのホーム開幕戦をモノにした。ロスタイムの失点さえなければ、パーフェクトだっただけに少し悔やまれる。
 
新潟 5
流れのなかからの決定機は1回。縦に仕掛けるパスもかなり少なく、「攻→守」への切り替えもいまひとつで、機能不全に陥っていた。

【FC東京|採点・寸評】
GK
1 権田修一 6.5
"事故"のようなPKを防げなかったのは致し方なし。キャッチングの質、クロスへの反応は文句なしで守護神らしく振る舞っていた。
 
DF
2 徳永悠平 5.5
ディフェンスに重きを置きながらも、山崎のドリブルに苦戦。中途半端なパスも目に付き、ベテランらしからぬパフォーマンスだった。
 
3 森重真人 6.5
最終ラインをまとめ、78分に太田の渾身のキックにドンピシャのヘッドで合わせる。魂の込もった一撃でチームの雰囲気を盛り上げた。

6 太田宏介 7
グラウンダーのクロスから東の先制弾を、セットプレーからチームの3点目をアシスト。左足の切れ味は、いつにも増して鋭かった。2得点に絡み、文句なしのMOM。
 
29 吉本一謙 5.5
本人曰く「前半に軽い守備があったのが反省点」。最後に失点してしまったことも「完封にこだわっていたので余計に悔しかった」。

MF
4 高橋秀人 6.5
1点リードで迎えた49分に前田のお膳立てから今季J1初ゴール! パスが来るのを信じて走り込んだスタンスが最高の結果を生んだ。
 
7 米本拓司 6
不慣れな右サイド起用にも戸惑わず、ボールハンターとして躍動。後半途中からは、センターハーフとして中盤を引き締めていた。
 
10 梶山陽平 6
2ボランチを組んだ高橋の位置を確認しつつ、カバーリングでフォロー。腰を痛めて55分に交代するまで、気が利く仕事をしていた。
 
38 東 慶悟 6.5
忍者のように何処からともなく現われ、冷静に右足で先制弾。豊富な運動量で守備も精力的にこなし、ピッチの広範囲に顔を出した。
 
FW
18 石川直宏 6
コルテースとのスピード勝負に何度か競り勝ち、チャンスの芽を膨らませようとしていた。無得点とはいえ、前田との相性は良かった。
 
20 前田遼一 6.5
49分に見事なタメ、ボール運びから高橋のゴールにつなげた。前線からのプレスを怠らず、勝利のためにまさしく身体を張り続けた。
 
交代出場
MF
22 羽生直剛 6
すんなりとゲームに入り、チームの歯車として十分に機能。試合の流れを的確に察知する能力が素晴らしく、地味ながら効いていた。
 
FW
21 サンダサ 5.5
Jリーグのデビュー戦で高さと足もとのテクニックを見せたものの、83分の絶好機を逃したのはマイナス。次戦以降の活躍に期待したい。
  
FW
39 中島翔哉 5.5
86分には気合いのスライディングタックルでパスカット。持ち前の攻撃力を存分に発揮できなかったが、腐らずにゴールを目指したい。
 
監督
マッシモ・フィッカデンティ 6.5
負傷者が出ると即座にカードを切る迅速な采配で、チームに活力を吹き込んだ。組織を破綻させずに勝点3を手にした点が良かった。
 

次ページ山﨑の決定機逸が結果的に試合の流れを決定付けた。

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