【プレミアEASTベスト11】攻守に絶大な存在感を見せた青森山田の松木、市船の1年生エース郡司らを選出!

2021年12月14日 松尾祐希

宇野も優勝の立役者で、影のMVPと呼べる活躍ぶり

ボランチながら8ゴールを挙げた青森山田高のMF松木。ゲームメイクや強度の高い守備も健在で、大会MVPがあれば文句なしで選出されたはず。写真:松尾祐希

 4月に開幕した高校年代最高峰のリーグ、高円宮杯U-18サッカープレミアリーグ2021の最終戦が12月5日、12日に行なわれ、EASTでは青森山田が2年ぶり3度目、WESTではサンフレッチェ広島ユースが3年ぶり5度目の栄冠を手にした。

 コロナ禍による日程変更など、予期せぬトラブルに見舞われながらもシーズンを走り抜いた若武者たちのなかで、もっとも眩い輝きを放った11人は誰か。ユース年代を精力的に取材するフリーライターの松尾祐希氏にEASTのベストイレブンを選定してもらった。

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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、2年ぶりの開催となった今季のU-18高円宮杯プレミアリーグEAST。感染対策を講じた関係で全試合を消化できず、1試合あたりの平均勝点でチャンピオンチームを決める異例のレギュレーションとなったが、青森山田が3度目の優勝を成し遂げた。

 今大会においてインパクトを残した選手を中心にベストイレブンを選定したなかで、王者・青森山田からは4名をピックアップした。まずひとり目は、FC東京加入内定の松木玖生(3年)だ。全試合に先発フル出場を果たし、ボランチながら得点ランク5位タイとなる8ゴールを記録。中盤の選手とは思えない攻撃力で得点を重ね、試合を決めるゴールも少なくなかった。もちろん、本来の役割であるゲームメイクや強度の高い守備は健在。もし、大会MVPがあるとすれば、文句なしで松木が選出されたに違いない。

 松木とボランチでコンビを組んだ宇野禅斗(3年、町田加入内定)も優勝の立役者で、影のMVPと呼べる活躍だった。松木が自由に攻撃参加できたのも、この男がミドルゾーンに構えていたからこそ。圧倒的なボール奪取率を示し、球際での攻防もほとんど競り負けない。気の利いたポジショニングで相手のカウンターを封じた点も含め、まさに代えが効かない選手だった。

 また、優勝を語るうえで見逃せないのは、三輪椋平と丸山大和(ともに3年)のCBコンビ。16試合でわずか9失点という青森山田の堅守をタフに支えたふたりも、チームにとって心強い存在だった。

 2位の清水エスパルスユースからは千葉寛汰(3年)を選んだ。飛び級でU-20日本代表にも選ばれたゴールゲッターは18試合で18ゴールを決め、ほぼ毎試合でネットを揺らし続けた。動き出しの質と当たり負けしないフィジカルの強さを武器に、様々なパターンでゴールを決めたリーグのトップスコアラー。来季のトップ昇格が決まっており、J1の舞台でどのようなプレーを見せるのか注目だ。
 

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