「基準はあくまで青森山田」2年ぶりの選手権出場を決めた静岡学園、惨敗を糧に魅惑のスタイル+守備力向上で夏のリベンジへ!

2021年11月14日 安藤隆人

全国トップクラスのタレントを揃える静岡学園が魅力的なサッカーで藤枝東を2-0撃破

決勝で藤枝東を2-0で破った静岡学園が2年ぶりの選手権出場を決めた。写真:安藤隆人

「全国で観客を虜にするサッカーをしたいです」

 第100回全国高校サッカー選手権大会静岡県決勝。藤枝東を2-0で下し2年ぶりの出場を果たした静岡学園のエースMF古川陽介(ジュビロ磐田内定)は、試合後のヒーローインタビューでこう口にした。
 
 一昨年度の選手権王者であり、今年のインターハイでベスト4に進出した静岡学園は、古川、MF川谷凪(清水エスパルス内定)、MF玄理吾(徳島ヴォルティス内定)と3人のプロ内定選手、プロ注目の2年生CB行徳瑛ら全国トップクラスのタレントを有している。

 ピッチで展開されるサッカーも、静学サッカー部のテーマである『リズム・テクニック・インテリジェンス』が溢れる質の高いもの。伊東進之輔と行徳、キャプテンで守護神のGK生嶋健太郎の安定感と展開力をベースに、ボランチ玄のテンポの良いパス出し、川谷と古川の両サイドアタック、屈強なFW持山匡佑、そして2年生ドリブラー・高橋隆大という強烈な切り札を持つ魅力的なサッカーを展開する。

 決勝では行徳、持山、川谷が負傷でベンチスタートとなったが、代わりにスタメンで出場をしたFW松永颯汰が前線で起点を作ると、右ウイングに入った高橋がドリブルで積極的に仕掛けて、チーム最多の4本のシュートを放ち攻撃を活性化。CB三宅優翔も伊東とGK生嶋と共に安定した守備を見せて、終わってみれば伊東と古川の2ゴール、相手のシュートを1本に抑えての完勝劇を飾った。

「夏以降、『守備が強くなれば、武器の攻撃力も倍増するぞ』と、守備の強度を選手たちに要求して来た。今日も膠着した中で崩れなかったし、相手の堅い守備に対してセットプレー(左CKから伊東のヘッド)でこじ開けて、追加点を挙げた。ポイントだった中盤の守備も3枚(玄、菊池柊哉、荒井駿希)を中心にプレスをかけて奪ってストロングであるサイドから崩すことができた。成長したと思います」

 試合後、川口修監督が充実の表情を浮かべたように、彼らは夏を経て1ランクも2ランクも成長を感じさせた。

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