夏のインターハイでは流経大柏に0-5の完敗…その後練習参加した新潟で見た光景
佐賀東の司令塔として存在感を発揮する吉田。来季の新潟入団が内定している。写真:松尾祐希
今年の佐賀東は県内で圧倒的な強さを見せ、新人戦とインターハイ予選を制覇。春先の九州新人戦でも3位に入り、県リーグも僅か1敗で首位に立つ。
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全国でも自分たちの力は通用する。中心選手としてチームを引っ張るMF吉田陣平(3年/新潟入団内定)はこの夏、本気で日本一を狙えると信じていた。しかし――。現実はそう甘くなかった。
福井県で開催された夏のインターハイ。1回戦で流経大柏と対戦し、完敗を喫して姿を消した。接戦だったのであれば、鼻をへし折られることもなかったかもしれない。0-5というスコアはあまりにも衝撃的で、圧倒的な差に自分たちの未熟さを突き付けられた。
「自分たちは強いと思っていた中で、まだまだと思い知らされた。あの敗戦は自分たちを見つめ直す良い機会だった。強度の高いプレスに対応しなければ、全国の上位にはいけない。あれだけ前からプレッシャーを掛けられても、自分たちの繋ぐサッカーをやりたいと思っている」(吉田)
夏の悔しさは鮮明に今でも覚えている。あれから4か月。リベンジを果たすべく、吉田は高校最後の選手権に向けて誰よりも鍛錬を重ねてきた。
「自分たちは全国優勝を目標にしているので、ひとつの敗戦で終わるのではなく、あの負けを生かさないといけない。下を向くのではなく、選手権に向けて練習をスタートさせた」
もっと強くなりたい――。その一心で練習に励むなかで自身の成長を支えたのが、インターハイ後に参加した新潟でのトレーニングだった。
春先に参加した際にトラップ際を狙われ、思うようにボールを運べずにレベルの高さを痛感。「ボールを受けて3タッチ、4タッチぐらいしていたけど、それだとすぐに寄せられた」という課題を突き付けられていた。しかし、自チームに戻ってから徹底的に意識して改善を図る。その結果、夏の練習参加ではボールロストの回数が減った。また、本間至恩から受けた刺激も大きかったという。
「(短い期間ですが)新潟U-12でプレーしていたので、自分も小さい頃から見ていた選手。新潟の練習ではドリブルのキレが本当に凄かったんです。今まで一緒にやったことはなかったんですけど、本当に刺激を受けました。サイズが大きいとは言えない中でも、余裕を持ってやっていてボールをどんどん運んでいたんです」