【セルジオ越後】なぜ三笘や古橋を招集したのか? 彼らを先発起用しなければ呼んだ意味がない!

2021年11月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

得点力不足のチームにとって三笘はカンフル剤になる存在

欧州で躍動する三笘と古橋。越後氏もふたりのパフォーマンスに期待を寄せる。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 ワールドカップ・アジア最終予選のアウェー2連戦に臨む日本代表メンバーが発表されたね。今回も10月に続き、コロナ禍での追加招集の難しさなどもあり、通常より多めの27人が選ばれた。
 
 そんななかで、目を引いたのがFWの選手の多さだよ。これまでと違ってFW/MFという表記で選出されていたけど、実質的には大迫のほか、浅野、古橋、前田、上田と5人の選手が選ばれていたね。今までは2人、多くてもせいぜい3人だったのに急にどうしたの?って思っちゃうよ。

 ただし状況を見れば、それも分からなくはない。ベトナムはアジアカップで苦戦したとはいえ、グループ内では一番力が劣る相手。できるだけゴールを奪って勝っておきたい。トレーニングを見て、できるだけ調子のいいFWを使うのは当然のことだ。

 しかしながら、今までの森保監督の起用法を見ると、所属クラブで結果を残した選手を呼んでも不動のメンバーで臨むことが多かった。前回のオーストラリア戦ではようやく重い腰を上げてスタメンにテコ入れをした印象もあるけど、今度のベトナム戦では、またリスクを恐れて旬な選手を起用しない可能性もあるよね。

 とりわけ、ベルギーでハットトリックを達成するなど、目覚ましい活躍を見せている三笘は、得点力不足の日本代表にとって、攻撃を活性化するうってつけのカンフル剤になるだろう。堂安や久保くんが離脱しているなか、自らドリブルで仕掛けていけるアタッカーとして、やはり三笘には大きな期待がある。

 ただ、三笘にしろ、古橋にしろ、やはり彼らを評価しているのなら、先発で使わないと意味がないよ。なんのために彼らを呼んだのか? フタを開けてみたらスタメンは「不動のメンバー」では、これまでと何も変わらない。所属クラブで結果を残している選手たちを先発で起用し、代表のピッチに結果として繋げていく。そうやって「不動のメンバー」たちが嫉妬するくらいのものを生まないと、日本代表の選手層はいつまで経っても活性化しないし、厚くはならないよ。 

【画像】ベトナム&オマーン戦に臨む日本代表招集メンバーを一挙紹介!

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