【森保J、4-3-3採用でどう変わる?】左ウイングは南野拓実よりもスピード派の三笘薫が適任! それに伴い左SBの序列も…

2021年10月29日 清水英斗

三笘が高い位置に立つショートカウンターなら、対戦相手にとっては悪夢そのもの

清水氏が推奨する日本代表メンバー23人。

 カタール・ワールドカップ・アジア最終予選で2勝2敗の日本代表は、11月にベトナム、オマーンとアウェー2連戦を戦う。前節のオーストラリア戦で4-3-3を採用し、勝利を収めた日本だが、果たしてその結果を受けて、11月シリーズの戦いではいかなるメンバー構成で挑むのか? 識者の見解を訊いた。
文:清水英斗

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 4-3-3システムは、オーストラリアの特徴を見て採用した面があったので、今後の基本になるかどうかは分からない。ただ、相手のビルドアップが最終ラインを3枚ないし4枚に変化しても、中盤の厚みをベースに、柔軟にプレッシングを合わせやすい利点はある。

 また、これまで日本が採用してきた4-4-2の守備ブロックは、世界中で攻略法が確立されている。2トップのプレスへの1枚の優位作り、その上での幅取り&サイドチェンジなど、立ち位置で振り回すポゼッションを昨今のチームは当たり前のように仕掛けてくるので、バカ正直に構えるのは危険が大きい。日本がコンディションで大きく上回れば強度で飲み込めるが、上回れなければ、相手のポゼッションに振り回されるのは必至だ。不利からスタートしがちな4-4-2より、いっそ基本システムを変えてしまうのはありだと思う。

 その場合、オーストラリア戦の4-3-3で、気になったのは左ウイングだ。日本は両ウイングが相手センターバックへ外切りプレスを仕掛けたが、南野拓実の寄せは中途半端に感じられた。右サイド側から伊東純也のそれが、確実に相手を追い込んでいるのに比べると、南野の寄せ方は相手に時間とタイミングを与えてしまい、あまり効果的ではなかった。このシステムを使うなら、南野よりもスピード派の選手をウイングに置きたい。

 真っ先に浮かぶのは、川崎でこの戦術に慣れていた三笘薫だ。相手DFの背後を取るスピード、ドリブルやワンツーの仕掛けなど、ウイングに置けば相手にかなりの脅威を与えられる。両ウイングの外切りプレスは、インサイドハーフに負担がかかる反面、ボール奪取時にウイングを高い位置に残せるのが最大のメリット。三笘が高い位置に立つショートカウンターなら、対戦相手にとっては悪夢そのものだ。4-3-3なら、三笘はぜひ入れたい。

【動画】4-3-3で臨んだ豪州戦をプレーバック!

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