【第2ステージ展望】川崎編|怪我人が復帰し、田坂を新たに獲得。「ポゼッションスタイル」の復権なるか

2015年07月03日

【第1S総括】怪我人続出の余波をモロに受け、ベストメンバーを組めず。

小林(11番)や大島ら主力の負傷離脱が響き、チームは試行錯誤を続けるも、持ち味であったポゼッションスタイルは鳴りを潜めた。写真:田中研治

 
 J1第1ステージは浦和の無敗優勝で幕を閉じたが、前半戦の17試合を全18チームはいかに戦ったのか?
 
『サッカーダイジェスト』の各チーム担当記者が、6月27日で最終節を迎えた第1ステージを振り返り総括するとともに、第2ステージに向けた各チームの動きと見どころを解説する。
 
――◆――◆――
 
川崎フロンターレ
第1S成績:5位 勝点:30 9勝3分5敗 32得点・26失点
 
ポイント1)第1ステージの出来を点数で表わすと?
 
60
 
 序盤戦から怪我人が続出した影響もあり、思うようにベストメンバーを組めないまま試行錯誤が続いた。とりわけ小林と大島が離脱した穴を大きく、システムや先発が試合毎に変わる形となり、本来の持ち味である「ポゼッションサッカー」も機能不全に終わった。
 
 課題ばかりが目に付いた一方、収穫がなかったわけではない。ルーキーの車屋と新戦力のエウシーニョが開幕から主力に定着し、両者とも複数のポジションをこなしながらフル稼働した。また、怪我人続出の余波とはいえ、4バックと3バックを併用しながら新たな可能性を模索。3バックは徐々に浸透しつつある。
 
ポイント2)第1ステージのチームMVPは?
 
大久保嘉人
 
 チームの調子がいまひとつ上がらないなか、ここぞというチャンスを確実にモノにする嗅覚は圧巻だった。16節の松本戦ではPKを失敗したが、それでも第1ステージを終えて得点ランク3位の11ゴール。厳しいマークに遭いながらも、卓越したキープ力で起点となり、攻撃を牽引する姿は頼もしい限りだ。
 
ポイント3)第2ステージでの巻き返しや台頭が期待される選手は?
 
谷口彰吾
 
 ハリルホジッチ体制下で初招集され、6月11日のイラク戦で途中出場ながらボランチで代表デビューを飾るなど勢いに乗っている。リーグ戦ではCB、3バックの左をこなしながら、第1ステージ終盤からボランチに定着。パスの精度や局面での判断に改善の余地は多いが、秘めたポテンシャルは申し分がなく、彼の成長スピードによって今後のチーム作りも変わってきそうだ。
 

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