【コパ・アメリカ】現地取材記者が厳選!「大会ベストイレブン」 南米の最強布陣をセレクト

2015年07月02日 熊崎敬

決勝進出のチリとアルゼンチンから合わせて7人を選出。

アルゼンチンの攻撃陣を牽引するメッシ(右)とディ・マリア(左)を両翼に配置。 (C) Getty Images

 3位決定戦と決勝の2試合を残すのみとなった第44回コパ・アメリカ。準決勝までの戦いぶりからベストイレブンを選出した。
 
 GK部門はコロンビアのオスピナ。準々決勝敗退国から唯一の選出となったが、4試合で一度しかゴールを許さなかった堅守を高く買った。
 
 アルゼンチンとの準々決勝はスコアレスドローからのPK負け。アルゼンチンのビグリア、ロホが勝利目前で立て続けに外したのは、オスピナがそれまで確かな読みと鋭い反応によって敵に重圧をかけていたからだ。ゴールキックの際にファンが叫ぶ「オース!ピナー!」の掛け声もよかった。
 DF部門はアルゼンチンふたりにチリとペルーがひとりずつ。
 
 右SBでは攻撃面で効いていたD・アウベスも候補に挙がったが、攻守両面の安定したプレーからサバレタを選出。左サイドは糸を引くような精度の高いロングパスで数々のチャンスを演出した、ペルーのバルガスを選んだ。
 
 CBはオタメンディとメデルのふたり。オタメンディはワールドカップ・メンバー落選から、見事、最終ラインに返り咲いた。以前はそそっかしいプレーもあったが、確実にピンチの芽を摘み取った。
 
 メデルは攻撃的すぎるチリの背後の広大なスペースをカバー。ピンチになると救急隊のように素早く駆けつけ、大胆なタックルで大観衆の悲鳴を歓声に変えた。
 
 中盤は前線に外せないタレントが多かったため、ふたりになってしまった。V・カセレスは派手さはないが肉体的に強く、汚れ役として存在感を発揮。パラグアイ人らしく空中戦にも強い。
 
 ビダルは敵にとっては、もっとも厄介なタイプ。怖いもの知らずのタックルでボールを奪うだけでなく、前線に潜り込んでゴールも奪う。チリではもう、彼の交通事故のことをだれも話題にしていない。

次ページゲームをオーガナイズする力を身につけたメッシ。

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