【岩本輝雄】元日本代表戦士と久々の再会。ドリームマッチで対戦した子どもたちに覚えていてほしいこととは?

2021年10月24日 岩本輝雄

日頃から練習しているから、まったく疲れない!

今年もSC相模原企画のドリームマッチに出場。お客さんがいるなかでのプレーはやっぱり最高だった。写真:田中研治

 SC相模原が企画する毎年恒例のドリームマッチに、今年も出場させてもらった。

 今年は元サッカー日本代表と、相模原のホームタウン選抜U-15が対戦。フルコートのゲームは久しぶりで、スタンドにお客さんがいるなかでのプレーはやっぱり最高だったね。

 僕は前半の途中から出て、後半の途中までプレー。現役を引退して何年も経つけど、日頃からトレーニングは欠かさないから疲れはまったくなかった(笑)。けっこう良いパスも出していたよ! 

 懐かしい顔ぶれと同じピッチに立って、サッカーをする。シンプルに楽しかった。森岡隆三や中田浩二らワールドカップ経験者も含めて、改めてみんな上手いと思った。基本的な技術は当たり前だとして、なによりもポジショニングが秀逸。自然と良い場所に立っている。だから、ボールもよく回る。

 ピッチ外でも、いろいろと刺激になることがあった。「最近どう?」みたいな話はほとんどしなかったかな。興味があるのはサッカーのこと。佐藤勇人には「オシムの練習ってどんな感じだったの?」って聞いたり(笑)。情報交換の場だね。ヨーロッパでは今、シャフタールのサッカーが面白いとか、そういう情報を仕入れたりね。

 結果は4-0で元代表チームの勝利。中学生が相手でも、みんな手を抜かない。中澤佑二や坪井慶介とか、裏を狙われても追いついてやらせないからね(笑)。そういうプレーを見て、自分も含めて、みんなサッカーが好きなんだなと思った。
 
 子どもたちにとっても貴重な体験になったはず。フィジカル面でかなわないとしても、それは大きな問題じゃない。高校生になれば、勝手に身体は強くなる。それよりも、今日の試合で、ピッチ上で感じたことを覚えておいてほしい。こういう場面ではダイレクトでパスを出すのかとか、この位置に立たれるとボールが取れないとか。それこそポジショニングだよね。何気ないプレーでも、ゲームの中でしか分からない部分があると思うから。

 この日の元代表チームのメンバーの中には、監督を目指している人もいる。将来的にJクラブで指揮を執ったときに、そのチームで今日の試合に出ていた子どもたちがプロとして活躍していたら、これほど素晴らしいことはない。

 相模原が毎年、実施するこのドリームマッチは本当に意義のあることだと思う。なかなかOB戦がないなかで、僕たち元選手からしても、こういう舞台を作ってくれて感謝の気持ちしかない。

 これからもずっと続けてほしいと思う。来年も声をかけてもらえるように、明日からまた練習しないとね!

【相模原ドリームマッチPHOTO】野人!ドラゴン!ボンバー!日本代表OB達が相模原で華麗なプレーを披露!!
 
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