「VARがあればという気持ちもありますが」2位京都、終盤89分の劇的弾は幻に…痛恨ドロー決着も曺監督「判定にとやかく言うつもりない」

2021年10月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

ヨルディ・バイスのシュートはゴールラインを割ったかに見えたが…

終了間際の疑惑の判定について曺監督は潔く「受け入れる」と語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 悔しいドロー決着にも指揮官は冷静に結果を受け入れた。

 J2リーグ35節の京都サンガF.C.対レノファ山口FCの一戦は、1-1の引き分けに終わった。2位の京都は、勝てば首位のジュビロ磐田に勝点で並び、3点差以上の勝利なら首位に浮上するという一戦。是が非でも勝点3が欲しい試合だった。

 47分に宮吉拓実のゴールで先制した京都は、さらに相手に退場者が出たことで数的優位に。しかし79分に同点弾を許し試合は振り出しに。そして、最終版の89分に問題のシーンが起きる。カウンターで左サイドから切り込んだピーター・ウタカが中央へ折り返すと、走り込んだヨルディ・バイスが右足でシュートを放つ。これがクロスバーを叩き、そのままゴールラインを越えたかに見えたが、判定はノーゴール。J2ではVAR判定がないため主審の判定が最終判断となり、試合はそのま続行されたが、中継のリプレーでもボールはラインを越えたように見えていた。

 試合はこのまま1-1でドロー決着。京都としては悔やまれる一戦となってしまった。
 
 試合後、京都の曺貴裁監督は、試合を振り返り、「攻撃的な姿勢で戦った選手たちを讃えたい。ただ、2点目、3点目を取れなかったことがあの失点につながったと思う。自分の力不足を感じる」と語り、再三の得点チャンスを活かせず勝利に導けなかったことを悔やんだ。

 また、終盤の疑惑の判定については、「VARという制度がJ2にはないので、それがあればという気持ちもありますが」としながらも、「そもそもVARという制度がJ2にはないということは分かっているので、そのことをとやかく言うつもりはありません」と判定を受け入れる一方で、「ただ、シュートというのは気持ちがこもると、ああいうギリギリのところで入ったか入らないかというところに落ちてくると思うので、その辺がもしジャッジされなかったとしたら、しょうがないことですけども監督として今かける言葉をどうかけようかなと感じている」ともどかしい想いも吐露した。

 それでも、最後には「レフェリーの判定に関しては、我々は受け入れなければいけない立場だし、そのことについてとやかく言うつもりはないです」と、改めて結果を受け入れる姿勢を示している。

 優勝争いは、京都が首位の磐田を勝点2差で追う展開となったが、果たして今季のJ2はいかなる結末となるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

J2リーグ順位表

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