【第2ステージ展望】新潟編|17位に沈むも補強の噂はなく、現有戦力の化学反応が浮上の鍵

2015年07月03日 五十嵐創(サッカーダイジェスト)

【第1S総括】ワースト1位の33失点。守備が崩壊し、降格圏に沈む。

シャドーで定位置を確保する山崎には、ゴールはもちろん、前線からのチェイスも求められている。 写真サッカーダイジェスト写真部

 J1第1ステージは浦和の無敗優勝で幕を閉じたが、前半戦の17試合を全18チームはいかに戦ったのか?
 
『サッカーダイジェスト』の各チーム担当記者が、6月27日で最終節を迎えた第1ステージを振り返り総括するとともに、第2ステージに向けた各チームの動きと見どころを解説する。
 
――◆――◆――
 
アルビレックス新潟
第1S成績:17位 勝点:14 3勝5分9敗 20得点・33失点
 
ポイント1)第1ステージの出来を点数で表わすと?
 
20
 
 降格圏をさまよっている現状は、到底受け入れられない。特にリーグ最多の33失点を喫した守備は修正が不可欠で、柳下監督はシーズン途中に3バックを導入して刺激を与えたが、結果には結びつかなかった。
 
 個人的なミスも目立ったが、同時に選手個々のカバーリングの意識が低く、組織としての守備が機能していなかったのが大量失点の要因だろう。
 
 守備が機能しなかった影響で、シーズンを通して持ち味とするカウンターも切れ味を欠いていた。特に、エースのR・シルバが負傷で戦列を離れている時は迫力がなく、それでは遅攻で崩そうとしても、FW陣が決定的な場面をモノにできなかった。
 
 第1ステージの終盤に来て山崎が調子を上げてきたが、彼にしても3ゴールと満足な結果を残しているとは言えない。第2ステージでは、守備の再構築はもちろん、前線の奮起が求められる。
 
ポイント2)第1ステージのチームMVPは?
 
ラファエル・シルバ
 
 怪我がちだったものの、12試合・7ゴールを挙げたエースの働きは評価していいだろう。得点力不足解消の切り札には、第2ステージでのフル稼働を期待したい。
 
ポイント3)第2ステージでの巻き返しや台頭が期待される選手は?
 
加藤 大、小泉
 
 新潟の生命線である運動量を備えたふたりは、攻守両面を活性化させられる存在。ピッチを幅広く動いてあらゆる局面に絡みながら、加藤は精度の高い左足からのラストパス、小泉は果敢な飛び出しでゴールに絡む回数を増やしてほしい。

次ページ【第2S展望】L・シルバの早期復帰は光明だが。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事