豪州戦の推奨スタメンは?|大迫外しは大博打。ハリル流4-3-3のハイプレス戦術がハマりそう【記者の視点】

2021年10月11日 飯間 健

閉塞感のある4-2-3-1を1度捨てるのも一手

飯間記者の豪州戦推奨スタメン

 カタール・ワールドカップのアジア最終予選を戦う日本代表は、10月シリーズでサウジアラビア、オーストラリアと対戦。敵地でのサウジ戦は0-1で敗れた。是が非でも勝点3を手にしたいホームでの豪州戦、森保ジャパンはいかなるメンバーで挑むのか。スポーツニッポン新聞社の飯間健記者に、推奨スタメンをセレクトしてもらった。

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 崖っぷちに追い詰められた森保ジャパンにおいて、最大の問題点は言うまでもなく3試合1得点の攻撃陣だ。決定機を逃すのではなく、決定機や厚みのある攻撃の数そのものが少ない。勝てなければ森保一監督の進退問題にも発展する1戦。閉塞感のある4-2-3-1システムを1度捨てるのも一手だろう。

 現オーストラリア代表は最終ラインからのビルドアップがベース戦術。そして丁寧にサイドを突き、クロスには複数人が飛び込んでくる。また隙あらば最前線の選手が背後に飛び出して深みを取ろうとする。

 ただ余程、精度の高いロングボールやクロスでなければ、吉田麻也と冨安健洋を中心とした日本守備陣は破られない。そうなれば、いかに相手の生命線(ビルドアップ)を断つか。2017年8月31日にヴァイッド・ハリルホジッチ監督が対オーストラリアに用いた策だが、4-3-3システムのハイプレス戦術は今回もハマるのではないか。

 逆三角形の中盤でアンカー役には遠藤航、その前に守田英正と田中碧の"元川崎コンビ"を並べる。CFに推す南野拓実、両ウイングの伊東純也と原口元気で鬼プレスを掛けてボールを引っかけられればショートカウンターに転じられる。

 守田と田中は奪った後のミドルシュートにも期待できるし、ボールを保持した時の組み立てにも参加できる強みがある。
 
 大迫勇也外しは大博打だ。南野に大迫ほどの安定したポスト役はできない。だが決して球際は弱くなく、背後への抜け出しも上手い。何よりもオーストラリア代表の守備陣は一瞬のスピードに付いていけないシーンが散見され、南野のゴール前でのクイックネスや積極性は活きると思う。そして双方の疲労度が濃くなった時間帯で、ジョーカー古橋亨梧で勝負を決める。

 1度も試したことがないシステムやメンバーはリスクを伴うのは分かっている。これまでのやり方を貫き通す考えも分かる。それでも過去3試合を見ていると、何か手を打つタイミングでもあるだろう。

取材・文●飯間健(スポーツニッポン新聞社)

【PHOTO】必勝のオーストラリア戦に向けて練習を実施した日本代表!
 
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