マンUで好調のC・ロナウドを巡ってざわつくスペインメディア。「マドリーは手放すべきではなかった」「売却を選択したのは正解だ」

2021年09月29日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

プレミアリーグでの活躍はフォーカスせず…

今夏に13年ぶりにマンチェスター・Uに復帰したC・ロナウド。(C)Getty Images

 今夏にマンチェスター・ユナイテッドに復帰し、公式戦4試合で4ゴールとさすがの実力を発揮しているクリスチアーノ・ロナウドを巡って、スペインのラジオ局『カデナ・セール』のスポーツ番組の中でホットな議論が繰り広げられた。

 議題は、「この夏にレアル・マドリーが再獲得に動かなかったのは過ちだったか」。同局でマドリーの試合の実況も担当するアントニオ・ロメロ記者は、この問いについて次のように答えている。

「この夏に関してはノーだ。選択を誤ったのは、(2018年に)クリスチアーノサイドの希望額を受け入れず、売却に踏み切ったこと。でも今夏、再獲得に動かなかったのは理解できる。両者の関係はすでに終わっていた」

 一方、マリオ・トレホン記者は、18年のC・ロナウド売却の選択は正解だったと反論する。

「クリスチアーノは全盛期の9年間をマドリーでプレーし、1億ユーロを置き土産に退団した。選手とクラブの双方にとってあのオペレーションは成功だったと言えるだろう。メッシはフリーで(バルセロナを)退団した。キリアン・エムバペもきっと同じ道を辿ることになる」

 この意見には、元審判員のイトゥラルデ・ゴンサレス氏とアントン・メアナ記者も同調。「クリスチアーノは当時、マドリーでプレーすることに退屈さやマンネリを感じ、移籍を志願していた。そのような選手からの破格の金銭面の要求など受け入れるべきではない」と、トレホン記者のアシストに回る。

 しかしアントニオ・ロメロ記者は、「マドリーはクリスチアーノの退団後、前線の補強に多くの資金を投入した。それを彼の引き留めに回すことは可能だったはずだ」と、あくまでマドリーの非を追求する。
 
 C・ロナウドが13年ぶりに舞い戻ったプレミアリーグで活躍を見せても、その事実そのものにフォーカスするのではなく、マドリーとリンクさせるのはいかにもスペインのメディアらしい。

 今シーズンのマドリーは、ヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴの成長もあり攻撃力が復活しているが、やはりC・ロナウドはC・ロナウド。その残した功績、存在感が大きすぎるだけに、これからもマンUで活躍を見せるたびにマドリディスタをざわつかせることになりそうだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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