「期待感がある!」浦和レジェンドOB4人がリカルド体制に言及!タイトル獲得に向けて必要なことは…

2021年09月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

レジェンド4人が選ぶ印象に残ったシーズンは…

浦和を知り尽くしたレジェンドOBたち。右から岡野、坪井、福田、鈴木(敬称略)。写真:徳原隆元

 浦和レッズに新しい風が吹き始めている。

 2019年シーズンはACLの決勝まで進んだものの、リーグ戦では一時は残留争いに巻き込まれ14位でフィニッシュ。チーム再建を掲げた2020シーズンは下位からは遠ざかったが、上位陣に食い込むこともできず10位で無風の一年を終えた。

 しかし、リカルド・ロドリゲス監督体制に移行した今季は、ここまでリーグ戦ではACL圏内を争いながら、ルヴァンカップではベスト4、天皇杯ではベスト8に勝ち進み、タイトルレースに名乗りを上げている。

 そんな今季の注目チームのひとつとなった浦和について、レジェンドOBたちはどのよう目を向けているのか?スカパー!で特集番組を行ったクラブレジェンドの福田正博、岡野雅行、坪井慶介、鈴木啓太(敬称略)の4人が自身の思い出に残るシーズンと、"今"の浦和について考えを明かしてくれた。

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――浦和で一時代を築いた4人のレジェンドたち。まずは、それぞれが浦和で印象に残ったシーズンはいつだったのだろうか?

福田:開幕の年かな。勝てなかったし、上手くいかなかったし、相当苦しいシーズンだった。苦しみもあったので、サポーターとの距離も縮まったこともあるだろうし、僕は浦和の原点だと思う。良い思い出ではないけど、濃密な一年だった。

岡野:僕もJリーグ開幕の頃はよく見てました。大学の寮で見ていて、僕なんかはこんなところには行けないだろうなと思っていましたね。印象に残っているのは、オジェックさんの時(ホルガ―・オジェック氏は95年、96年に監督を務めた)ですね。ドイツの選手も来て、自分をレベルアップさせてもらった。あのシーズンも優勝争いをしていて、鹿島戦でシュートを外しまくったんですよ。試合後に『僕のせいです』って言ったら、翌日サポーターが来てくれて、『お前のせいじゃない』って言ってくれたんですよね。ただ、順位は落ちてしまってすごく責任を感じました。

福田:良い時代だったんじゃない?1年目、2年目はなかなか勝てなくて、組織として、ピッチ内だけじゃなく、クラブ全体で機能していなかった。そこでオジェックさんが役割と責任を明確にしてくれて、組織を立て直してくれた。サッカー的には特別なことはしていなかったけど、それだけで勝てるようになった。今のようなクラブ運営と比べるとあの時代はそういう部分がまだ遅れていて、選手は特に変わっていなかったけど勝てるようになりましたね。

坪井:Jリーグ開幕の頃は、僕はヴェルディばっかり見てました。

福田:それが普通だよね。

鈴木:僕も浦和は見てなかったですね。地元の清水エスパルスしか見ていませんでした。正直浦和の印象はないです。福田さんがいたという印象しかないです。
 

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