ブンデス日本人所属クラブの補強動向|ヘルタ・ベルリン編「前線の刷新に主眼を置く」

2015年06月22日 遠藤孝輔

補強第一号のヴァイザーは原口のライバルにも。

昨シーズン終盤にはバイエルンで出番を増やしていたヴァイザーが加入。右サイドバックでの起用もありえるが、原口の新たなライバルになる可能性が大きい。 (C) Getty Images

ヘルタ・ベルリン
2014-15シーズン成績 15位(9勝8分け17敗/36得点・52失点)
 
 細貝がレギュラーへの返り咲きを狙うセントラルMFは質量ともに十分で、これといった強化の動きはない。ハイティンハのアヤックス復帰が秒読み段階に入っているCBを含めたDFラインも同様で、今夏は前線の刷新に主眼を置いている。
 
 補強第一号となったのはバイエルンとの契約満了に伴い、国内の複数クラブが獲得を目指していたヴァイザー。
 
 右サイドならばどこでもこなせるドイツ人有望株で、ヘルタでは4-2-3-1システムの2列目右サイドでの起用が有力視されている。昨シーズン終盤にレギュラーに定着した原口にとっては、ポジションを争うライバルの1人となるだろう。
 
 強化部門はウイングのさらなる補強に乗り気で、ハンガリー代表監督を兼務する指揮官ダルダイの教え子であるジュジャークに接触済み。
 
 このレフティーもヘルタへの移籍に前向きだ。しかし、今年末まで契約を結ぶディナモ・モスクワが今夏の売却に難色を示しており、クラブはシャルケで構想外のサムに狙いを切り替えようとしている。
 
 両雄に共通するのはスピード豊かで、縦への推進力に優れている点。ダルダイ監督が志向する堅守速攻の機能性を高めるカウンターの申し子で、昨シーズンわずか36得点だったオフェンスを改善させる切り札となるのは間違いない。どちらかを獲得できた際は、原口ではなく下部組織出身者であるベン=ハティラを放出する可能性が高い。
 
≪今オフの移籍≫
[IN]
MFヴァイザー(←バイエルン)
[OUT]
MFヌジェング(→パーダーボルン=2部)
 
文:遠藤孝輔
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