「決めるのはミケルだが…」アーセナルTDが冨安健洋の起用法に言及! 「すぐにプレーさせたい」

2021年09月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

ボローニャではCBと右SBでプレーしていたが…

アーセナル加入が決まった冨安。(C)Getty Images

 今夏、セリエAのボローニャから完全移籍で、プレミアリーグのアーセナルに加入が決まった冨安健洋。22歳の日本代表DFの獲得は、現地でも様々な反響を呼んでいる。

 名門のテクニカルディレクターを務めるエドゥは、英スポーツチャンネル『SkySports』の取材に対して、冨安の起用法に言及。「右SBでの起用が濃厚だ。もちろん最後はミケル(・アルテタ監督)が決めることだが、ヘクトル・ベジェリンをレンタルで出したのは、彼をすぐにプレーさせたいと思ったからだ」とコメントしている。

 また、現地メディア『football.london』は、この発言は「とても納得のいくものだ」と綴った。

「アーセナルは、シーズン前から右SBを補強する必要があった。マックス・アーロンズ(ノリッジ)を獲得する希望の声もあったが、アーセナルはあらかじめ、3500万ポンド(約45億円)という高価格な選手よりも、2000万ポンド(約26億円)で獲得が可能な冨安に強い関心を寄せていたのだ。

 言ってしまえば、アーロンズは非常に攻撃的なフルバックだ。一方の冨安は、守備においてマルチタスクが可能なDFだ。クラブで左SBを務めるキーラン・ティアニーの攻撃的な姿勢を見るに、攻守のバランスをとるために、そしてティアニーの攻撃的な能力を生かすためにも、冨安という選択肢は非常に賢明だ」
 
 そして、冨安がボローニャで右SBを務めた際のヒートマップなどを引き合いに出し、「彼は前進することができる一方で、必要な時は、自陣やその近くで守備の規律を守ることができる」と評している。

「今後、アーセナルの4バックは、攻撃時には3バックに変化する可能性がある。これまで、ティアニーの上がった後に、グラニト・ジャカが下がってカバーすることがよくあったが、これは中盤の孤立を招き、必ずしもいい方法ではなく、悪い時はポゼッションを失うこともあった。

 だが、冨安が3バックに入って最終ラインをカバーすることで、両セントラルMFは攻撃をサポートすることが可能になるだろう。ティアニーも活かすことができ、ジャカも前線でのサポートができる。これはとても理想的なチームの状態に思えるのだ」

 もちろんこれは仮定の話であり、同メディアは「彼の獲得が正しかったどうかは、フルシーズンを過ごした時に決まる」としている。だが、アルテタ監督が求めていたチームに攻守のバランスをもたらすDFとして、期待は高まっていることは間違いない。

 代表ウィーク後、アーセナルは11日にノリッジとホームで対戦する。合流直後の22歳の若武者が出場するかは不明だが、3連敗で最下位というスタートを切った名門クラブの今後を左右する一戦となることは間違いない。果たして、冨安の出場はあるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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