「5年契約が2週間で終焉か」中国代表の李鉄監督が早くも崖っぷち! 日本戦に敗れれば即解任の可能性も【W杯最終予選】

2021年09月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

国内リーグを中断させ、3か月半の超長期合宿を敢行中

初戦の完敗で強烈な逆風に晒されている李鉄監督。日本戦への秘策はあるのか!? (C)Getty Images

 5大会ぶり2回目のワールドカップ出場に、早くも暗雲が垂れ込めている。

 木曜日にカタール・ドーハで行なわれたワールドカップ最終予選、オーストラリアvs中国の一戦。アウェーチーム扱いながらおよそ1週間に渡って同地でキャンプを重ねてきた中国だったが、序盤から攻守の歯車が噛み合わず、オーストラリアの効率の良いサッカーに翻弄されるばかり。ほとんど決定機を掴めないまま、0-3の完敗を喫してしまった。

 出場権を争うライバルが相手の惨敗に、試合後のファンやメディアのリアクションは辛辣だった。怒りの矛先は主に、監督を務める李鉄(リ・ティエ)に向けられている。

 全国スポーツ紙『新浪体育』は「李鉄はいったいあれだけの時間を掛けてどんな準備をしていたのか。まったく理解できない。あの程度のパフォーマンスしか発揮できないなら、いかに手厚いサポートを受けても無駄だろう。ワールドカップ出場がきわめて困難である現実をまざまざと見せつけられた」と吐き捨てる。

 さらに、全国紙『解放日報』も「指揮官・李鉄は中国選手と帰化選手(ブラジルからの)をうまく融合させられていない。かくもショッキングな敗戦を目の当たりにし、長期契約がどれだけ無謀かが分かる」と断じた。
 
 実は8月23日、中国サッカー協会は李鉄監督と2026年までの5年契約を結んだ。マルチェロ・リッピ前監督のバトンを受けてコーチから昇格し、丸2年間の指導が評価されたのだ。しかしながら、ファンは実力不足だとこの決定に猛反発。指導者としてのキャリアが浅く、実績と言えば中国甲級リーグ(2部リーグ)で一度優勝しただけ。中国協会はホセ・アントニオ・カマーチョ、リッピ、ファビオ・カンナバーロなど過去10年間に渡って続いてきた外国籍監督の系譜にピリオドを打ち、若手育成にも期待を込めて43歳のスーパースターに舵取りを託したわけだが、ファンの支持は得られていない。

 中国協会がカタール・ワールドカップ出場に懸ける熱量は凄まじい。中国代表は今最終予選、コロナ禍の影響もあってホームゲームをすべてドーハで戦う。オーストラリアも同様の決断をしたため、第1節はドーハで消化。第4節のサウジアラビア戦はアウェーながらドーハからほど近い。なんと中国はドーハを拠点に、11月16日の第6節まで戦い抜く覚悟なのだ。

 今合宿は8月18日に国内でスタートしており、25日にチームはベースキャンプを張るUAEのシャルジャに到着。中国国内の超級リーグ(1部リーグ)は当然、3か月半の中断期間に入っている。チームがUAEで拠点とするのは世界的な5つ星ホテルで練習環境も万全、専用のチャーター機まで手配されるなど、至れり尽くせりのバックアップ体制だ。

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