エムバペはなぜCL制覇も狙える“新・銀河系軍団”からの離脱を決意したのか。最大の理由はやはり…

2021年08月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

マドリーから正式オファーと報道

パリSGからの契約延長のオファーを改めて拒否したエムバペ。(C)Getty Images

 フランスから衝撃のニュースが飛び込んで来たのは8月23日だ。仏メディア『RMC Sport』が、「パリ・サンジェルマンがキリアン・エムバペの放出を検討し始めた」と報じたのだ。

 報道によれば、パリSG側が年俸をアップをしたうえで、来年6月で切れる契約を「5年+1年のオプション」で延長する契約更新のオファーをしたものの、エムバペ側はこれを拒否。その数日前には、今夏の移籍を志願したとも伝えられていた。

 こうしたフランス代表FWの態度に、これまで放出を否定し続けてきたナセル・アル・ケライフィ会長も、来夏の退団では移籍金がゼロになってしまうこともあり、今夏の売却を考慮に入れ始めたようだ。

 周知の通り、今夏のパリSGは、リオネル・メッシを筆頭に、セルヒオ・ラモス、ジャンルイジ・ドンナルンマ、ジョルジニオ・ヴァイナルダム、アシュラフ・ハキミを獲得し、超が付く大型補強に成功した。

「新・銀河系軍団」とも評されるこの陣容ならば、リーグ・アンの覇権奪回は言わずもがな、悲願のチャンピオンズ・リーグ制覇も夢ではない。なのになぜ、エムバペはパリSGを離れようとしているのか。

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『RMC Sport』はメッシの加入をひとつの理由に挙げている。契約を更新して年俸がアップしたとしても、メッシ、ネイマールに次ぐ3番目であり、パリSGでは主役になりきれない。

 同様の点を、スペイン紙『AS』紙も指摘している。いまやパリの話題はメッシ一色で、エムバペは脇役に追いやられている。「メッシとともに、パリSGはチャンピオンズ・リーグのタイトルに近づいているが、すべての目がアルゼンチン代表に向けられるいるため、チームにおけるエムバペの重要性は2番目に低下している」と綴っている。

 さらに同紙は、レオナルドSDとの良好ではない関係、そもそもどんな契約更新の内容でも見向きもしないマドリーへの愛、ナセル・アル・ケライフィ会長への不振、開幕戦で受けたファンからのブーイングなどを、パリSGとも決別の理由に挙げている。

 いずれにしても、22歳の怪物が退団の意志を固め、『AS』紙によれば、相思相愛のマドリーから1億6000万ユーロ(約200億円)という申し分のないオファーも来た。花の都を去る瞬間は、刻一刻と近づいている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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