「彼らは優先順位を間違えた」元英代表がマンCの戦力補強に疑問符。ケイン獲り失敗の場合の“プランB”も提示

2021年08月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

「グリーリッシュは立派な選手だが…」

すでにグリーリッシュ(左)を獲得したマンCは、さらにケイン(右)も手にすることはできるのだろうか。(C)Getty Images

 元イングランド代表DFジェイミー・キャラガーが、プレミア王者の戦力補強に疑問を呈した。英紙『Daily Mail』が現地時間8月20日に伝えている。

 マンチェスター・シティは今夏、トッテナムのイングランド代表FWハリー・ケイン獲りに動いているが、1億5000万ポンド(約210億円)とも言われる移籍金などがネックとなり、移籍期限まで10日余りとなった今も獲得は実現していない。ただ、その一方でアストン・ビラからは、現地メディアによれば同1億ポンド(約140億円)で、ジャック・グリーリッシュを手中にした。

 これに対し、キャラガーは「優先順位を間違えた」と指摘する。イングランド代表のプレーメーカーよりも、先方の要求額でストライカーを獲得することに集中すべきだったと力説している。

「シティは夏の初めに1億5000万ポンドでケインを購入する資金を明らかに持っていたが、ジャック・グリーリッシュの1億ポンドの条項に合わせることにした。現時点では、彼らは優先順位を間違えたように見える。

 グリーリッシュは素晴らしい選手だ。彼はシティで上手くやっていけるだろうし、移籍を望んだ理由は理解できる。私が理解できないのは、なぜより差し迫ったニーズに先に対応しなかったのかということだ。グリーンリッシュとの契約は、タイトルを守るか、今シーズンついにチャンピオンズ・リーグを制覇するかの分かれ目にはならない。ケインや、20~30ゴールを決められるワールドクラスのストライカーとの契約は、その可能性がある」
 
 キャラガーは「シティが一人も新しいストライカーを加えないのは考えられない」とも語り、来年で契約が切れるパリ・サンジェルマンのスーパースター、キリアン・エムバぺをもうひとつの有力候補として提案している。

「それは先週末のスパーズ戦の敗北で明らかになった。にもかかわらず、プレミアリーグのチャンピオンは、ケインの将来についてのイベントが具体化するのを待つ間に、グリーリッシュの獲得を推し進めたのだ。この2週間の間に、ケインを確保するか、それに見合う代替選手を確保するか、どちらかの行動を起こさなければ、そのやり方は裏目に出ることになるだろう。

 シティは、スパーズがケインの売却を拒否した場合のプランBを考えているはずだ。例えば、パリSGとの契約が切れる前に、キリアン・エムバぺと年間1億ポンドを超える金額で契約しようとする方が価値があるだろう」

 いよいよ佳境となった今夏の移籍市場。土壇場で世紀のビッグディールは実現するのか。最後の最後まで目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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