メッシが語る、ラ・リーガの空洞化とパリの熱狂「マドリーとバルサは苦難の時を過ごすかもしれない。でも…」【インタビュー】

2021年08月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

「マウリシオから電話がかかってきた」

入団会見を終えたばかりのメッシはインタビューで何を語った? (C)Getty Images

 今夏にバルセロナを退団し、パリ・サンジェルマンに電撃移籍を果たしたリオネル・メッシ。『サッカーダイジェストWEB』と日本独占契約を結んでいる『エル・パイス』紙は、新天地での入団セレモニーを終えたばかりのアルゼンチン代表FWにインタビューを実施した。その貴重な声をお届けする。

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――ホームタウンになるパリは、サッカー熱が必ずしも高くない街だ。君の加入によってそうした土壌は変化すると思う?

「それは分からない。もっとも僕はまた違った印象を受けているけどね。人々はまったく逆のことを証明してくれている。(パリ入りした時の)歓迎ぶりは、それはもう熱狂的だった」

――崇めたてられているようでもあったよね?

「本当にそう。すごかった。とても感動したよ。家族にとってもそれは同じだ。僕は長くバルサでプレーしてきて、バルセロナを離れるのは初めての経験だしね」

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――子供たちはいま起こっていることをすべて理解できているの?

「チアゴ(長男:8歳)は理解している。自分の身の回りで起こっている変化をね。おそらく彼が気持ちを整理するのにもっとも時間がかかるかもしれない。下の2人は(次男のマテオ:5歳と三男のシロ:3歳)はまだ小さいから、長男、妻、僕の3人についてきているだけだ。もちろんショックは感じているはずだ。でもその中でも今の状況を楽しもうとしている。いつもの人懐っこい面を垣間見せながらね」

――ラ・リーガでスタープレーヤーの流出が相次いでいる。ネイマールを皮切りにクリスチアーノ・ロナウドが続いて、そして今度は君だ。このラ・リーガの空洞化をどう見ている?

「一つのリーグにおいて何が重要かと言えば、それはチームの存在だ。バルサやマドリーがなくなることはないし、セビージャ、バレンシア、アトレティコと他にも強豪は存在する。どんなに選手が流出しても、最後にクラブが残る。

 実際、ラ・リーガはいまも大きく重要なコンペティションだ。過去にも様々な選手が流出しても、クラブは存続し続けてきた。ちゃんと結果を残しながらね。マドリーとバルサは苦難の時を過ごすかもしれない。でも、数年後にはきっと状況は落ち着いている。その頃にはスタープレーヤーも戻ってきているはずだ」

――(マウリシオ)ポチェティーノ監督とは、移籍が決まる前に話をしたそうだね。会話の内容はどんなものだったの?

「パリ・サンジェルマンと交渉を始めたタイミングだった。マウリシオから電話がかかってきてね。彼の印象を聞いたら、『とても喜んでいる。パリに来るのを楽しみにしている』と言われた。ピッチ上で起こることについては明日(インタビューは入団会見後の11日に実施)にでも話をすることになるだろう。その日は戦術に関する話は何もしなかったからね」

――ポジションは? どこでプレーしている自分をイメージしている? ウイング、それともネイマールやエムバペの後方?

「まだ分からないよ。まったくね。僕はここに来たばかりだ。それにそれはポチェティーノが対処すべき問題だ。きっと解決策を探し当てるはずだ。一緒にプレーしていれば、それぞれが補完し合うべき関係は築かれていくものだしね」

インタビュアー●ファン・I・イリゴジェン(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。

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