「パリにも、マンチェスターにも行く」ピルロがサッカー観やキャリア設計を語る!「ユーベではたくさん学んだ」

2021年08月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

急遽、指導者経験ゼロでユベントスの監督に就任

ピルロがユベントス監督時代を振り返るとともに、将来設計の一端を明かした。(C)Getty Images

 激動の1年を過ごしたアンドレア・ピルロが、胸の内に秘めた想いを明かした。『The Athletic』のインタビューを、イタリア紙『Tuttosport』が8月17日に伝えている。

 選手時代は世界屈指のレジスタとして鳴らしたピルロは昨シーズン、古巣ユベントスのU-23チームで指導者キャリアをスタートする予定だったものの、マウリツィオ・サッリの解任を受け、急遽、指導者経験ゼロでトップチームの監督に就任した。

 ただ、ビッグクラブを率いるには経験不足は否めず、コッパ・イタリアとイタリア・スーパーカップを制したものの、チャンピオンズ・リーグではベスト16で早々に敗退。10連覇を目指したセリエAでも4位に入るのがやっとで、シーズン終了後に解任の憂き目に遭っていた。

 ピルロはコロナ禍の特異なシーズンでもあった監督挑戦1年目を振り返り、準備期間がほとんどなかったことを嘆いている。

「たくさんのことを学んだよ。コーチとしての初めての経験は、強烈だった。ただ、シーズンはたった1回のフレンドリーでスタートし、3日に1回のペースで、ファンのいないところでプレーしていたので、とても早かった。新しいことに適応するのは、チームにとって大変だ。最も重要なのは、回復することだった」
 
 そのうえで、ピルロは、現在マンチェスター・シティで指揮を執るジョゼップ・グアルディオラの名も持ち出し、自らのサッカーに対するこだわりも熱弁している。
 
「若い監督は、人と違うことをやりたがるものだ。私のサッカーもそうした方向にあり、近年で言えば、グアルディオラがその象徴だ。ゲームをコントロールできなければ、勝てるとは思えない。もちろん、自分たちが90%ボールを持っていて、相手が放った唯一のシュートで負けることもあるかもしれない。だけど、試合中ずっと自分のペナルティエリアを守って、カウンターでゴールを狙うよりは、そのような負け方がましだ」

 インタビューの最後、将来について問われると、ピルロは「パリにも行くし、マンチェスターにも行く。新しい冒険をする準備はできている」と自信満々に回答。現役時代はアメリカでプレーした晩年を除き、イタリア一筋で過ごした41歳のレジェンドが、今後イングランドやフランスで指揮を執ることはあるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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