【大宮】チャンスを生み出す魅惑の左サイド 泉澤&和田を直撃!

2015年06月13日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

泉澤「ひとつの形にこだわらず、ゴールしていきたい」

泉澤は得意のドリブルに加えて、家長や和田とのパスワークでも相手の脅威に。進化を続けるアタッカーから目が離せない。写真:田中研治

 17節を終えて勝点37でJ2単独首位(11勝4分2敗)。8節・大分戦から10節負けなしと好調な大宮のなかでも、左サイドはストロングポイントのひとつだ。
 
 今回は、才能を開花させつつあるチームの切り込み隊長・泉澤仁選手と、渋谷洋樹監督も賛辞を惜しまない明晰な頭脳で攻守に躍動する和田拓也選手に突撃取材。チャンスを作り出す"魅惑の左サイド"のふたりに、チーム好調の理由と自身のパフォーマンスについて語ってもらった。
 
――ノリにノッてる選手の取材に来ました。
 
泉澤選手
「いやいや、そんなことないですよ(笑)。自分の調子が良いっていうよりチーム全体の調子が良いので、僕はそれに乗っかっているだけです」
 
――今季4得点目を讃岐戦で決めました。こぼれ球を押し込んだり、苦しい時間帯に走りきってのカウンターなど4得点それぞれ形が違います。
 
「ドリブルという自分の得意な形からだけでなく、得点を取れているのは素直に嬉しいです。以前はサイドに張って1対1で勝負したいという気持ちが強かったのですが、今は変化があって、いろいろな場所に顔を出したいと思うようになった。その結果ではないでしょうか」
 
――心情の変化には、なにかきっかけがあったのでしょうか?
 
「9節・水戸戦で、(渡邉)大剛さんとのワンツーで抜け出して決定機を迎えた場面がありましたよね。シュートは入らなかったのですが、大剛さんが詰めて決勝点を決めてくれた得点です。その時に、中に入って行ってボールに関わると、よりゴールの可能性を感じるなと改めて思いました。あれがポイントでしたね」
 
――以前から「チームを勝たせる選手になりたい」と話していましたよね。自分の得点でなくても、チャンスに多く絡みたいと思うのは、そういう気持ちも関係しているのでしょうか?
 
「そうですね、やはりチームを勝利に導く選手を目指していますから。入り過ぎて中の選手のスペースを消さないように考えながらプレーしています。チームとして、後ろの選手がボールを持った時に(自分が)サイドに張って幅を広く使うというのが役割です。(中に入るのは)タイミングを見てですね」
 
――現在、大宮の左サイドは相手に大きな脅威を与えていると思います。泉澤選手、家長選手、和田選手が絡んだパス交換は見応えがあります。
 
「ボールキープできて、パスも上手い(家長)アキさんが関わってきてくれているのが大きいと思います」
 
――意識改革でひとつステップアップした感がありますね。
 
「(前も話したように)僕は周囲に活かしてもらうタイプですけど、それに加えて周りを活かすって考えがプレーの幅を広げています。今後もひとつの形にこだわらず、ゴールしていきたい。もちろん(17節・讃岐戦での横谷選手への)アシストした時みたいにドリブルでの勝負が一番の武器ですけどね」

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