「面白いものがある」本山雅志が語るマレーシアサッカー界。ACL常連のJDTは「Jリーグのクラブとも競争できる唯一のチーム」

2021年08月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

本山自身はここまで2試合のフル出場を含む13試合に出場

ここまでアシストを記録するなど、チームの貴重な戦力にもなっている本山。(C)Yakult Malaysia

 41歳にして初の海外挑戦となった本山雅志は、約半年間の現地生活を経て、マレーシアサッカー界の現状を語った。

 本山は昨年末にマレーシア2部のクランタン・ユナイテッドFCと契約。今年3月の開幕に合わせて現地に向かった。

 マレーシアの2部リーグは、今シーズン18節までを消化。交代出場が多いものの、本山はここまで13試合に出場、内3試合で先発。フル出場も2試合ある。

 そんな本山はマレーシア・メディア『The Star』のインタビューに応じ、8月14日付けの記事でマレーシアサッカー界に感じたことを以下のように明かしている。

「マレーシアのプレーヤーには可能性があります。選手の能力は高いと思うが、彼らはまだあまりサッカーをよく知らない。ポジショニングが時々おかしかったり、身体の使い方や、首を正しく動かすことをしなかったり。そういう基本的なところはまだ出来ていないこともある」

「能力の面では、走ることや、常にゴールを決めるためにトライする姿勢は面白いものがあると思います。僕は今2部でプレーしているので、トップのディビジョンにはもっとクオリティの高い選手がいます」
 
 本山の目に留まったチームはアジア・チャンピオンズリーグの常連になっている、マレーシア王者のジョホール・ダルル・タクジム(JDT)だ。今季はグループステージで名古屋グランパスと同居し、0-1、1-2と敗れたものの、グループを無敗で突破した名古屋を最も苦しめたチームと言っても過言ではない。

 そんなマレーシア王者については、「JDTは他のチームよりはるかに優れています。屋内トレーニングフィールドを持っており、施設の面ではJリーグのクラブとも競争できる唯一のチーム」とマレーシアの1部リーグでも突出した存在であると評し、リーグ全体としては、「7回連続でリーグ優勝したJDTを除いて、すべてのチームがほぼ同じレベルにあると思います」とした。

 本山の所属するクランタン・ユナイテッドFCは、2部リーグで現在11チーム中8位だが、上位8チームまでは混戦。首位とは勝点9差だ。鹿島アントラーズでは数々のタイトルを獲得し、日本代表としても国際舞台での経験を持つ本山にとっては、少し物足りなさも懸念されるが、異国の地での挑戦は刺激も多いようだ。

「クランタン・ユナイテッドは新しいクラブですが、ここでは、さまざまなサッカーや環境を理解することが出来て、貴重な経験になっています」

 日本サッカー界のレジェンドは、42歳となった今も現役として、様々な見聞を深めているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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