大型補強の落とし穴!? 神戸の三浦監督が語る「現場としては厳しい」期間をどう戦い抜くか?

2021年08月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

先日はFW藤本、マシカの退団も発表

出場機会の少なかった選手たちにも「チャンスを掴んでほしい」と期待を寄せた三浦監督。※写真は会見中のスクリーンショット

 ヴィッセル神戸の三浦淳寛監督は8月13日、オンライン取材に応じ、新たに獲得が発表された大迫勇也とボージャン・クルキッチへの期待を語った。

「選手の能力を考えれば、チーム力アップに必ず繋がると思います」として、10番を託した大迫については、「大迫は代表でも結果を残し、中心的な選手。彼の持ち味をいかにヴィッセルの試合で発揮してもらえるか。力のある選手なので、しっかりと自分の力を発揮してくれるのではないか」と期待を口にした。

 ボージャンに関しては、「正直来てから、彼のコンディションを見て見ないと分からない。もちろん良い選手だというの間違いないですが、コンディションというのもすごく重要。そこはトレーニングで見ていくしかない」とコメントした。

 また以前の取材対応では、ひと足先に獲得が発表されていた武藤嘉紀についても、「非常に能力が高い選手」「チーム戦術、チームコンセプトを理解したうえで、早く(チームメイトの)特長をつかんでほしい」と評価していた。

 その一方で、前半戦の得点源だった古橋亨梧がセルティックへの海外移籍で離脱したのをはじめ、MF安井拓也、増山朝陽、FW藤本憲明、アユブ・マシカらがこの夏退団している。
 
 隔離期間などコロナ禍の影響もあって、期待の新加入選手がチーム合流に時間がかかり、攻撃的な選手たちが離脱してしまった現状に三浦監督は、「現場としては厳しい」と交代カードの枚数が減っているなかでの戦いに苦しさもあったという。

 一方で、「移籍はタイミングなどもいろいろあると思う。今いる選手たちで、今トレーニング出来ている選手たちでいかに勝っていけるか」と、現有戦力のレベルアップにも期待を寄せているようだ。

 先日の柏戦では1-2で敗れたものの、小田裕太郎が今季初ゴールを記録するなど、若手のアピールもある。

「まずは自分のためにやってくれという話は常にしています。その自分のために努力したものが、チーム力アップに必ず繋がってくるという話はしている」という指揮官は、少ないチャンスでも結果を残した小田の活躍を喜び、「全選手にチャンスがある」と明言した。

 新加入のFW3選手は輝かしい実績を誇る名選手たちだ。しかし、チーム内で機能するためには一定期間は必要になる。現在3位の鳥栖と同勝点で4位につける神戸にとって、新戦力が稼働し始めるまでの期間をいかに戦っていくかが一つの分水嶺となりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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