「自分の野心を大切にして」。“ビースト”林大地が壮行セレモニーで決意表明。新天地での目標も激白!

2021年08月10日 荒木英喜

「1年目から2ケタ得点は絶対に取りたい」

東京五輪の大会中にSTVVから正式なオファーが届く。“ビースト”林が初の海外移籍を決断した。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

「大学4年のときに初めて声をかけてくれたプロサッカーチームがサガン鳥栖でした。そこで初めて、自分で弥生が丘駅まで行って、迎えに来てもらって練習参加をして、オファーをいただいて、サガン鳥栖の選手になれて、自分は本当にこのチームにこれてよかったと思っています」

 8月9日に行なわれたJ1リーグ第23節・FC東京戦に1-0で勝利し、自身を送り出してくれるチームに感謝の言葉を述べた後、林大地は壮行セレモニーでこう話し始めた。

 ホームの駅前不動産スタジアムのスタンドには「世界へ吼えろVAMOSビースト林」という横断幕が掲げられた。

【画像】鳥栖公式が投稿した林大地の壮行セレモニーをチェック!

 特別指定選手だった2019年のJ1第22節・セレッソ大阪戦。0-1のビハンイドで投入された林は、起死回生の同点ゴールを挙げ、その後の逆転勝利に導いた。この時から鳥栖サポーターは彼に魅了された。

 東京五輪前からベルギーのシント=トロイデンから興味を示され、大会中に正式なオファーが届いたという。五輪ではゴールこそ挙げられなかったが、ビーストの異名どおり、ゴールに向かう姿勢や獰猛に相手ボールを奪いに行くプレーが評価されたのだろう。
 
「(シント=トロイデンに)行くだけじゃ意味がないのでしっかり試合に出てポジションを勝ち取ってゴール、結果をしっかりと取って、あっちでも自分の価値を証明して、自分の持っている野心だったりそういうのを大切にして、もっとサッカーと向き合って、サッカー人生を悔いのないようにやり切れるようにしっかりやりたいと思います」

 冒頭の言葉に続けて、林はこう話した。さらにセレモニー後の記者会見では「次は自分にはA代表しかないので、サッカー選手としてそこを目指したい。そう考えたときに海外に行って結果を出してやりたいなと思ったので迷わずに行くことを決めました」とその野心を示す。新天地での目標を聞かれて「1年目から2ケタ得点は絶対に取りたい」と力強く語った。

 鳥栖のビーストから世界のビーストへ。2017年夏に同じく鳥栖からドイツへと旅立った先輩・鎌田大地のように、世界で活躍し、日本代表として戻ってくることを鳥栖サポーターは期待している。

取材・文●荒木英喜
 

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