【中断明けの青写真|神戸】武藤に続き大迫とボージャン獲得も画策…古橋の穴を補って余りある補強へ

2021年08月08日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

7月21日のG大阪戦ではドウグラスと田中順也が揃ってゴール

元日本代表FW武藤(右)を完全移籍で迎え入れた。さらには大迫、ボージャンなどビッグネーム獲得の噂もあり、再開後の動きからも目が離せない。(C)Getty Images

 東京五輪開催でJリーグは一時中断。その間、各チームは戦力補強やミニキャンプ実施など、再開後に向けて準備を進めている。五輪後はいかなる戦いを見せてくれるか。ここでは、J1のヴィッセル神戸を取り上げる。

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 三浦淳寛監督が就任して2年目の今季は、元スペイン代表MFのアンドレス・イニエスタが昨年12月に負った怪我(右大腿直筋近位部腱断裂)で5月初めまで出遅れたものの、チームは開幕から好調をキープし、11勝8分3敗でACL圏内の3位で中断期間を迎えた。

 とりわけ素晴らしいのが守備の安定感だ。リーグワースト4位の59失点を喫した昨季から一転、今季はリーグで6番目に少ない21失点にとどまっている。

 三浦監督が落とし込んだのは、素早い攻守の切り替えだった。運動量豊富な山口蛍や郷家友太が攻撃から守備に移った時にスペースをいち早く埋め、またSBの酒井高徳、初瀬亮、山川哲史らは献身的なアップダウンを繰り返した。

 一方で攻撃ではレジスタのセルジ・サンペールが巧みにゲームをクリエイトし、スピードスターの古橋亨梧がゴールを量産。また6月に入ってからは初瀬亮のクロスやプレースキックからも得点が多く生まれた。イニエスタがいれば当然パターンは多彩になるが、この絶対軸がいなくとも、迫力のあるアタックを展開しているのだ。
 
 22試合消化時点でリーグトップの15ゴールと最大の得点源となっていた古橋がセルティックに移籍したのは、小さくない痛手だったが、今夏はその穴を補って余りある補強を進めようとしている。

 昨季はスペインのエイバルでプレーしていた元日本代表FW武藤嘉紀を完全移籍で加えたうえに、ドイツメディアなどによれば現日本代表エースの大迫勇也の獲得も近づいているという。さらには元バルセロナのボージャン・クルキッチにも触手を伸ばしているとも報じられている。

 ケニア代表のアユブ・マシカ、元世代別ブラジル代表のリンコンの他、7月21日のG大阪戦でゴールを挙げたブラジル人ストライカーのドウグラスと田中順也など、前線の人材は豊富だ。

 大型補強に動くチームは、どんなスカッドとなるのか。再開後も動きはありそうだ。

文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

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