「残酷な結末」ブラジルに決勝で敗れたスペイン代表、現地紙はため息「運を使い果たした」【東京五輪】

2021年08月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

スペインは決勝で延長戦に持ち込んだ末、ブラジルに敗れた

延長戦終了のホイッスルが鳴った瞬間、両軍の選手はフィールドに倒れ込んだ。(C)Getty Images

 8月7日、東京五輪の男子サッカー決勝が行なわれ、スペインとブラジルが対戦し、延長戦の末、ブラジルが2-1で勝利を収め、大会2連覇を達成した。

 前半アディショナルタイムにマテウス・クーニャのゴールで先制したブラジルだが、61分にミケル・オヤルサバルのゴールで同点とされる。そのまま延長戦に勝負は持ち越され、延長108分に途中出場のマウコムが、同じく途中出場のヘスス・バジェホを振り切って左足を振りぬき、守護神ウナイ・シモンが守るゴールネットを揺らし、勝負を決めた。

 スペイン紙『as』は「シルバーメダルと失望」と銘打ち、若きスペイン代表が残した結果にため息を抑えきれない様子だ。

「どちらに転んでもおかしくない試合だったが、ブラジルは延長後半で技量を見せつけて勝利し、準々決勝、準決勝で運を使い果たしたスペインは、今度は敗北の苦みを味わい、日本を後にすることになった。彼らはこの経験を、次のワールドカップやEUROでさらに飛躍するためのきっかけにしなければならない」
 
 また、「日本での試合は全般的にリズムが悪かった。湿度92%という環境で体力を消耗しないように務め、らしくないプレーも多かった」と東京五輪を通じてのパフォーマンスにも疑問符を投げかけている。

「ブラジルの攻撃陣にスペインは恐怖心を抱き続けていた。気を吐いていたのはカルロス・ソレールくらいで、彼のプレーこそがオヤルサバルの同点ゴールを引き出した。だが、そのあとに2度のビッグチャンスを逃し、チームは勝利から遠ざかった。

 延長戦の前は、ほとんどの選手が酸素ボンベを求めているような状態だった。そして、バジェホの痛恨のアクションがスペインの希望を終わらせたのだ」

 だが、悲観してばかりではない。彼らの戦いぶりからは確かに「スペイン代表の新しい時代の到来」を確信したと綴っている。

「決勝戦でブラジルに敗れ、銀メダルで終えるという苦くて残酷な結末を迎えた彼らは、新しい時代の担い手だ。エキサイティングさにおいては、成功した旅だったと言ってもいい。少しの間、オリンピックの銀メダルを満喫しよう。おそらく、彼らを擁するスペインが金メダルを味わう日は、そう遠くはない」 

 目の前でブラジルに金メダルを奪われたスペイン。その心は早くも、リベンジに燃えているはずだ。 

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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