神戸、衝撃の大型補強の内幕は? J後半戦に向けて武藤嘉紀を獲得、大迫勇也の加入も秒読み段階へ

2021年08月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

古橋のセルティック移籍が大型補強のきっかけに

この夏の目玉と言ってもいいふたりの新戦力。武藤と大迫が神戸でタッグを組むことに? (C)Getty Images

 アンドレス・イニエスタ擁するヴィッセル神戸が今夏、かつてないほどの緊急補強に乗り出した。ニューカッスルでプレーしていた武藤嘉紀の獲得を発表しただけでなく、現日本代表でも不動の存在といえるブレーメン所属の大迫勇也も、完全移籍で迎え入れることがほぼ決まっているという。これまでにもイニエスタに代表される世界的スター、そして山口蛍や酒井高徳ら日本代表の選手を多く獲得してきたが、シーズン途中の夏の補強、そして日本代表トップクラスのFW2人を同時に加えるインパクトは、途轍もなく大きい。
 
 なぜ、このような大型補強に至ったのか。そのきっかけのひとつが、古橋亨梧のセルティック移籍と言える。

 今季ここまで22試合を終えて3位につける神戸にあって、前半戦で最も貢献度が大きかったのが古橋だろう。得点ランキングの単独トップとなる15得点を挙げるなどゴールを量産。当然ながら欧州クラブから複数のオファーが舞い込んできたなか、当初、代えの利かないストライカーの移籍に対して、神戸側は難色を示していたという。だが、本人の夢を後押しすること、そして移籍金という形で最大限に評価してくれるクラブが現われたことで、欧州移籍を容認することになった。

 獲得したセルティックから神戸に支払われた移籍金は、5億円前後とも言われる高額。楽天という強力な後ろ盾があり、豊富な資金力を誇る神戸であっても、クラブ経営で収支を度外視することはできない。だからこそ、この5億円を手にしたことで補強に乗り出す十分な資金を得た。

 一方、その補強に乗り出す前から、神戸の強化サイドは選手情報などをしっかりリサーチしていた。常に選手のリストアップ作業は進めており、その数は日本人や外国人、そして有事の際の監督も含めて、かなりの数にのぼるという。プレースタイルや契約年数、年俸などを精査し、常にオファーできる準備を整える。そういったなか、古橋の移籍決定後に「(補強は)同時進行で進めています。古橋が抜けた穴は小さくない。得点が取れる選手は獲得したいなと思います」と語っていたのが平野孝スポーツダイレクター。神戸がリストアップしている選手は日本代表クラスが多く、その中で「得点が取れる選手」として今夏、オファーに至ったのが横浜F・マリノスの仲川輝人、武藤嘉紀、そして大迫勇也だった。

【2021・夏の移籍動向一覧】J1・J2・J3 新加入、退団、監督動向

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