【中断明けの青写真|C大阪】万能型の加藤陸次樹が前線の軸となれるか。新加入、新井晴樹がジョーカー的な働きに期待!

2021年08月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

ACL後の直近2試合ではいずれも3ゴールを記録

抱負なタレントを生かすためにも加藤陸次樹が前線の軸となれるかが、大きなポイントとなる。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 東京五輪開催でJリーグは一時中断。その間、各チームは戦力補強やミニキャンプ実施など、再開後に向けて準備を進めている。五輪後はいかなる戦いを見せてくれるか。ここでは、J1のセレッソ大阪を取り上げる。

――◆――◆――

 レヴィー・クルピ監督が復帰した今季、前半戦は思うような結果を得られなかった。

 堅守を持ち味とした昨季から一転、より自由度の高い攻撃サッカーを掲げるなか、第7節を終えた時点で5勝1分け2敗の3位。復活した大久保嘉人が開幕からゴールを量産したことあり序盤戦は勢いがあったが、第8節・横浜戦から低迷し、第12節・G大阪戦から現在まで9試合連続未勝利(6分け3敗)となっている。

 ACL期間も含めた約5週間の隔離生活を終え、チームは7月26日から数日間のオフを挟んで後半戦に備えている。リーグ再開後に期待されるのは、やはり攻撃陣の奮起だろう。

 4~6月の11試合でチームは一度しか複数得点をマークできず、得点力不足に陥った。ただ、ACL後の直近2試合では、いずれも3-3のドロー。失点が増えていることは気がかりだが、怪我明けの5月は低調だった坂元達裕にキレが戻ったこと、ACLで試合を重ねて連係が深まったこともあり、ゴールに迫る場面は以前よりも多くなった。

 その坂元や清武弘嗣といったタレントを2列目に揃えるなか、リーグ再開後に期待されるのが加藤陸次樹だ。
 
 昨季にJ2の金沢で13得点を挙げ、今オフにC大阪へと完全移籍。序盤はスーパーサブとして存在感を見せた一方、第14節・神戸戦で初めて先発に抜擢されてからは結果を残せていなかった。だが、再び先発起用された直近2試合で計3得点をマーク。両サイドからのクロスを合わせるのがうまく、ゴール前での得点感覚や裏への飛び出しの能力も兼ね備えている。万能型といえるだけに、1トップでも2トップでも対応できるのも強みといえる。

 これまで流動的だった最前線で加藤が軸として計算できれば、可能な限りメンバーを固定したい考えを持つクルピ監督にとって大きなプラスとなる。清武との縦関係なのか、大久保との2トップなのか。そこは指揮官が見極めていくことになり、怪我がちとはいえACLで片鱗を見せたアダム・タガート、そして豊川雄太、山田寛人らもコンビを組む候補に挙がる。

 瀬古歩夢が五輪から戻れば最終ラインの強度は増すだけに、やはり求められるのは得点力アップ。今夏、JFLのティアモ枚方から加わった新井晴樹は爆発的なスピードを持つサイドアタッカーだけに、ジョーカー的な働きに期待だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【PHOTO】名場面がずらり!厳選写真で振り返る"Jリーグ27年史"!
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事