「横浜大惨事」「守備陣が自滅」韓国メディア各社は6失点の歴史的敗北をどう報じた? 日韓の比較も【東京五輪】

2021年08月01日 ピッチコミュニケーションズ

「守備陣が自滅した」と痛烈に指摘

国際大会では25年ぶりとなる6失点を喫したU-24韓国代表。メダル圏内にすら届かずに五輪での戦いを終えた。(C)Getty Images

「"横浜大惨事"キム・ハクボム号、メキシコに3-6完敗」(『韓国経済』)
「"守備崩壊"キム・ハクボム号、メキシコに3-6屈辱負け…8強で脱落」(『news1』)
「キム・ハクボム号、メキシコに6失点惨敗…メダルの夢は水の泡」(『イーデイリー』)

 7月31日に東京オリンピック・男子サッカーの準々決勝が行なわれ、U-24韓国代表はU-24メキシコ代表に3-6で敗れた。キム・ハクボム監督率いる韓国は「2012年ロンドン大会の銅メダル以上」を目標に本大会に臨んだが、最終的にはメダル圏内にすら届かずに戦いを終えた。

 大会前から懸念された守備陣の不安定さは、結局、解決されることがなかった。DFチョン・テウクのクリアミスを決められて敗れたU-24ニュージーランド代表戦、GKソン・ボムグンが味方のバックパスをキャッチして、相手に間接フリーキックを与えたU-24ルーマニア代表戦など、本大会でもイージーミスを連発した守備陣は、メキシコ戦でも相手の攻撃陣をほとんど止められず。加えて、DFカン・ユンソンの不用意なファウルからPKで失点する場面もあった。
 
『中央日報』によると、男子サッカーに年齢制限が導入された1992年バルセロナ大会以降、韓国が4失点以上喫したのは今回が初めて。3点差での敗北は、スペインに0-3で敗れた2000年シドニー五輪、イタリアに0-3で敗れた2008年北京五輪と並ぶタイ記録だ。

 ワールドカップやアジアカップなど含めた国際大会全体では、イランに2-6で敗れた1996年アジアカップ以来、25年ぶりに6失点を記録した。

 それだけに、多くの韓国メディアも敗退の要因に守備陣を挙げた。なかでも、メキシコ戦大敗を"横浜の悲劇"と報じた『スポーツソウル』は、「(韓国の守備陣は)メキシコにあまりにも簡単にスルーパスを許した。とくに、相手ウイングとの1対1で両サイドバックがことごとく押され、ディフェンスラインの背後を突いたスペースへの侵入にもセンターバックが対応できなかった。メキシコは韓国の守備の弱点を認知したかのように、両サイドからゴール前に鋭いパスを試み続け、韓国はなすすべなくやられた」とし、「守備陣が自滅した」と痛烈に指摘していた。
 

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