【三浦泰年の情熱地泰】金メダルラッシュに沸く東京五輪。多くのドラマを提供してくれる選手たちに感謝!

2021年08月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

日本の勝利を叫ぶ声に「うるっ」と来る

日本は、7月31日までに金メダル17個を獲得。競泳の大橋悠依(写真)は二冠を達成。(C) Getty Images

 金メダルを重ねる日本選手団。サッカーはベスト8の戦いを終えた。なでしこジャパンはスウェーデンに敗れ、男子は準決勝に進んだ。

 結果から逆算して勝てば全て良し、負ければ先発メンバーから途中交代、監督の采配まで疑問の声が上がるのがこの世界。

 相手がニュージーランドのような、いわゆる強豪でなければ、周りからはとかく試合前から「勝利」が当然だと思われがちになる。だが、選手たちはしっかり準備していた。

 攻略できず、スコアレスでPK負けになると淡々と負けてしまったと思われやすいだけに、日本のサッカー界にとっては大きな1勝であろう。

 コロナでなければ現場のカシマサッカースタジアムで見れたのか? チケットなど手に入ったのかどうか分からないが、TVで無観客の雰囲気であると、このタイミングでの敗戦は、期待を裏切った形にもなり得る。

 見る側は勝手で、昨日までは「最強」だとか言っていた世の中が、手のひらを返したようにいろんな事を言い出す。

 だからこそ、結果を出すという事は本当に大事なのである。

 オリンピックはすでに17個の金。誰もが努力をして望みながらも、結果を出せた競技、選手もいれば、出せずに終わってしまった人たちもいる。
 
 まだまだコロナ禍も急激に感染者が増え、その数が一向に収まらないとは言え、56(57)年ぶりに行なわれる東京オリンピックの実況に、日本の「金」、日本の勝利を叫ぶ声に「うるっ」と来る。

 たくさんの人に支えられてこの日を迎えた選手たち。1年遅れで開催された東京2020オリンピック。開催されて良かったとつくづく思う。選手の涙と笑顔に感動している日々だ。 そんななかで日本の柔道、水泳陣からはメンタルの強さ、重要性を強く刺激される。

 あるいは卓球の伊藤美誠選手の悔し涙だ。混合ダブルスで金、シングルスで銅。女子シングルスでメダルは初めてというが、彼女には満足した顔は全くない。向上心と負けず嫌いは選手にとって本当に大事な要素だ。

 毎回、誇りに思う柔道は金メダルをどの階級でも獲得しながら、団体で金を逃した。

 大阪なおみ選手や、他国だがジョコビッチ選手もメダルを逃し、優勝候補のバトミントンの桃田選手も注目されていた選手が予選で敗退。これもまたオリンピックの魅力だ。

 水泳の女子200m・400m個人メドレーで金メダルの大橋悠依選手はこのタイミングにドンピシャ、ピークが来たのであろう。

 体操の個人総合では19歳の橋本大輝選手が、フェンシングでも男子エペ団体が金メダル。若い選手たちの勢いが凄い。一方で39歳の上野由岐子投手が389球を投げ切ったソフトボールは、13年越しのオリンピック連覇を果たした。

 また、スケボー、サーフィンは日本のスポーツ文化を変えることに繋がる快挙だ。
 

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