［東京五輪 準々決勝］U-24日本 ０（4PK2）０ U-24ニュージーランド／７月31日／茨城カシマスタジアム

　ベスト４進出がかかるニュージーランドとの準々決勝で、日本はPK戦の末に勝利を掴んだ。延長戦を含めて120分間を戦い、スコアは０-０。危ないシーンを作られながらもゼロで抑えることができた一方で、遠藤や旗手、上田らが決定的なチャンスをモノにしていれば、楽に勝てた試合でもあった。

　ニュージーランドは５バック気味に構えていたけど、全体的に引いているわけではなく、前線からもプレスをかけてきた。迫ってくる敵の２トップを剥がすのにも苦労していた印象だ。攻撃もロングボール一辺倒ではなく、中盤でつないでもくる。なかなか侮れない相手だった。

　そんなニュージーランドは、後半の最初のほうで、ディフェンスリーダーでキャプテンのリードが負傷交代。これを機に、４-４-２にシステムを変更してきた。

　形を変えてきた相手を日本はどう攻略するか。そこでの工夫や変化が今ひとつだった。最終ラインと中盤の間に顔を出して、スペースでボールを受けてからの仕掛けも、いつもより少なかった。

　やや間延びしていたというか、選手同士の距離感が開いていてサポートも遅れている。連戦の疲れがあったかもしれないし、タフに戦ってくるニュージーランドに対し、上下動させられたことも影響したかもしれない。

　いずれにしても、攻守を素早く切り替えて、味方をサポートする動きが、今までで一番できていなかった。コンパクトな陣形を保つのが難しく、日本のサッカーをやらせてもらえなかった。
 

　結局、今大会初めて得点できず、PK戦に。ここで活躍したのがGKの谷だ。ニュージーランドの２人目のシュートをストップ。さらに相手の３人目も外して、４人全員が成功した日本が勝ち切った。

　谷は試合を通じて、安定感あるプレーを見せていたよね。拮抗した展開でも、常に冷静。ハイボールの処理も危なげなかった。パンチングなのか、キャッチなのか。敵と味方がどこにいるのかをちゃんと見極めて的確に判断していた。

　無失点に抑えて、PK戦でも大仕事。見事なパフォーマンスだった。谷に助けられたゲームだったと思う。

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