【準々決勝展望】スペイン×コートジボワール|タレント揃える両国のバトルはギリギリの戦いに!?/東京五輪

2021年07月30日 河治良幸

スペインは参加国トップレベルの実力だが攻撃力が…

東京五輪・男子サッカー、準々決勝でスペインとコートジボワールがベスト4を懸けて激突する。(C)Getty Images

東京オリンピック・男子サッカー準々決勝
U-24スペイン代表―U-24コートジボワール代表
7月31日/17:00/宮城スタジアム

 下馬評ではスペインが圧倒的に有利と見られるかもしれないが、かなりギリギリの戦いになると予想する。

 ペドリ・ゴンサレスらEUROに出場した6人にダニ・セバージョス、マルコ・アセンシオ、ミケル・メリーノ、3人の実力者を加えたスペインは、ブラジルをも凌ぐタレント力を備えることは間違いない。ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が率い、優勝したU-21欧州選手権をともに戦ったメンバーも多く、連携面でも参加国トップレベルだ。

 しかしながらコートジボワールの本気度も高く、エリック・バイリー、フランク・ケシエ、マックス・グラデルとA代表の主力クラスをオーバーエイジに招集。期待の大型FWクリスチャン・クアメを擁する攻撃力は高い。一方で、マンチェスター・ユナイテッド所属のバイリーが統率する守備も安定している。
 
 スペインは、3試合で2得点・1失点と攻撃力をなかなか発揮できていない。3試合目のアルゼンチン戦では引き分けで突破が決まる状況ながら、ダニ・オルモのアシストからメリーノがゴールを決めるまで、難しい戦いが続いた。

 終盤に失点して1-1となったが、その結果以上に心配されるのは、EUROに参加した6選手のコンディション。酷暑で中2日の試合をこなす厳しさだ。主力メンバーだけで強度を維持するのは難しく、ここから総合力が問われてくるなかで、9番を背負うウォルバーハンプトン所属のFWラファ・ミルなど、グループステージではベンチスタートが続いた選手が鍵を握るかもしれない。

 一方のコートジボワールは、今年マンチェスター・ユナイテッドと契約した19歳のアマド・ディアロがキーマンだ。カウンターが主体となる試合展開で、主に右サイドからのドリブルで、マルク・ククレジャとパウ・トーレスが守るスペインの左サイドを突き崩し、トップ下に構えるケシエの飛び出しなどから、ウナイ・シモンが守るゴールを破ることができるか。

文●河治良幸

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