「日本はメダルを狙える」オランダ合宿中の香川真司を直撃! 現状、東京五輪、代表復帰への想いを明かした【現地発】

2021年07月26日 中田徹

「オーバーエイジのバランスもすごくいい」

オランダでハードに自己を追い込んでいる香川。PAOKでの存在感を高めている。(C)Getty Images

 ギリシャの強豪、PAOKサロニキはオランダでプレシーズン合宿を行ない、PSV(0対1)、シャルルロワ(2対0)、ヘラクレス(2対1)、フェイエノールト(2対1)相手のフレンドリーマッチで3勝1敗の好結果を残した。

 MF香川真司はそのすべてでスタメン出場。フェイエノールト戦は「疲れがマックス」ということで本人も納得のいくパフォーマンスではなかったが、「監督(ラズバン・ルチェスク)からの信頼みたいなものを感じます」と語った。
 
 サラゴサでは実力を発揮し切れず、2020年10月に退団した香川は、しばらく無所属の状態が続いた。21年1月下旬にPAOKに電撃入団を果たしたものの、レギュラー獲りは叶わぬまま、20-21シーズンを終えた。

「去年は苦しいシーズンでした。自分はここ2、3年うまく行ってない状況です。だからこそ、このプレシーズンを大事にしています。まずは身体をいい状態にするためにトレーニングし続けて、自信というものを取り戻さないといけない。そういうものは結果で出てくるものなので、それをいまは追ってます。うまく行くとき、うまくいかない時、その波をうまくコントロールしながら、トップフィットを取り戻したい。いまはその過程ですね」

 PAOKは、デュドランジュ(ルクセンブルク)対ボヘミアンズ(アイルランド)の勝者と8月5日、12日にコンファレンスリーグ予選3回戦を戦う。ギリシャリーグの開幕は8月21日に予定されている。
 
「ギリシャリーグは激しいです。チームとして戦う質が上がれば、圧倒できる側面のあるリーグ。個人でプレーしすぎてしまうと非常に厳しいリーグです。チームとしてうまく戦っていければ、このチームには優勝を狙えるクオリティーがある。監督は経験のあるひと。いま、しっかりプロセスを踏めているので、そこは期待できると思う」
 
 この日は、東京五輪のサッカーで、日本がメキシコを2対1で破り、グループリーグ2連勝を飾っていた。香川もその結果をすでに知っていた。

「日本にはメダルを狙えるプレーヤー、環境、勢いがあると思います。今日(メキシコ戦)も勝っていいスタートを切り、さらに次のフランス戦にも勝てば確固たる自信が付いてくるし、さらに勢いがついて、ホームの利点を生かす要素が高まってきます。最高のチーム状態だと思うので、メダルが獲れると期待してます」

 香川が出場した2008年北京五輪では、日本は吉田麻也、内田篤人、本田圭佑、長友佑都ら錚々たるメンバーを揃えながら、3戦全敗という散々な結果に終わった。五輪には独特の難しさがあったのだろうか?

「当時は、若い選手が国際舞台に出る経験が少なかった。僕も、北京五輪で初めて国を背負うという感じがしました。いまの世代は、若いうちから海外に出てます。そういうのは大きい。(北京五輪ではオーバーエイジが)いなかったです。そういうのもありますね。今回は、オーバーエイジのバランスもすごくいいと思います」

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