「蹴れば」エースの岩渕真奈はなぜPKを蹴らなかったのか? 「気持ちは理解しているつもり」

2021年07月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今日は引き分けで悔しい」とコメント

値千金の同点ゴールを決めた岩渕。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)(サッカーダイジェストWeb)

 7月21日、東京オリンピック女子サッカーのグループステージ第1戦が開催され、日本は強豪のカナダと札幌ドームで対戦。1対1の引き分けに終わった。

 開始6分に、相手エースのクリスティン・シンクレアにいきなり先制点を奪われる苦しい展開。後半開始早々に、菅澤優衣香に代わってピッチに立った田中美南がPKを獲得するも、GKラビーにストップされてしまう。

 嫌なムード流れたが、84分にエース岩渕真奈の見事な同点弾で追いつき、強豪相手に貴重な勝点1を奪った。

 試合後の公式会見に高倉麻子監督とともに登場した岩渕はまず、「今日は引き分けで悔しいですけど、次は勝利を日本の皆さんにお届けるように頑張ります」とコメントした。

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 長谷川唯の縦パスに抜け出し、冷静にゴールを決めた場面については、こう振り返っている。

「前後半を通して、あのシーンまでは足下でもらうことが多かったんですけど、一瞬ボールを持っていたユイがフリーでしたし、相手が自分に食いついたのが見えたので、思い切って走って、スタッフのスカウティングの中で、裏に弱いというセンターバックの裏をしっかりとれた。ゴールしたのは自分ですけど、チーム全員の気持ちが乗ったゴールだと思います」

 田中が外してPKについて、「なぜ蹴らなかったのか?」と質問されると、「ミナが自らもらったPKでしたし、(田中が)途中から入ったなかで、ストライカーの気持ちは自分も理解しているつもりなので、『蹴れば』と話しをしました。彼女が蹴ると言ったので、『思い切ってね』と話しました」とピッチ上でのやり取りを明かした。

 周囲を気遣ったエースの活躍で、なでしこジャパンは貴重な勝点1を手にした。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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