【山形】記録が物語る“モンテディオ史上最高の勢い”。7月17日の磐田戦で難敵撃破なるか

2021年07月14日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

過去10試合での獲得勝点はクラブレコードを更新

山形の快進撃に寄与しているCBの野田(5番)。直近の松本戦でも粘り強いディフェンスでピンチの芽を摘んだ。写真:田中研治

 今季の開幕当初は絶不調だった山形が、政権交代(4月21日付けで石丸監督を成績不振など総合的な判断で解任)を境に息を吹き返す。一時はJ2リーグの20位にまで低迷したチームが、後任に指名されたクラモフスキーの下で自信を取り戻し、14節の愛媛戦(5月16日)から22節の松本戦(7月11日)まで9戦無敗(8勝1分)と快進撃を見せているのだ。

 その勢いを示すデータが、リーグ戦での過去10試合で獲得した勝点25(8勝1分1敗)。これはすでにクラブレコードであり、あとひとつ勝てばチームの連勝記録「6」に並ぶ。まさに「モンテディオ史上最高の勢い」でJ2を席巻している山形だが、クラモフスキー監督が特別なマジックを使ったわけではない。

 戦術のベースとなるポゼッションは、石丸体制時代から不変。一人ひとりの役割を改めて明確化し、アグレッシブにプレーできている点が快進撃の背景にある。優秀なモチベーターでもあるクラモフスキー監督は選手とのコミュニケーションを欠かさず、それが結果的にチームの士気を高める要因になっている印象だ。
 
 とはいえ、J2の22節を終えて6位。首位の磐田と勝点9差、2位の京都とは勝点8差と自動昇格圏内までの"距離"はまだそれなりにある。今季開幕前に昇格候補に挙げられていたことを考えれば、満足できる成績では決してない。むしろ本当の戦いはこれからと、そんな見方もできるはずだ。

 今後の山形を占ううえで、重要な一戦が次節の磐田戦(7月17日)。前回の対戦(4月25日)はホームで1-0と勝利しているが、今回のアウェーゲームは果たして……。ここで白星を掴んで磐田との勝点差を縮められれば俄然勢いに乗れるはずで、その意味で大きなターニングポイントになるゲームだ。

文●サッカーダイジェスト編集部

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