韓国の至宝イ・ガンインが五輪に向けて意気込み。亡き祖母と恩師ユ・サンチョルの質問には言葉が詰まり…

2021年07月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

「過去は過去。今は大丈夫です」

東京五輪での活躍が期待されているU-24韓国代表のイ・ガンイン。「これが最後の五輪」と捉え、準備を進めている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 U-24韓国代表MFのイ・ガンイン(バレンシア)が東京五輪に向けて意気込みを語った。地元メディア『中央日報』が伝えている。

 7月6日、キャンプ中の練習前のメディア対応に応じたイ・ガンインは「私だけでなく、大会に参加するすべてのアスリートの目標は勝つことだと思います。これが最後の五輪だと考えて準備しています」と意気込む。

 イ・ガンインは現在20歳。次のパリ五輪にも出場できる資格を持つが、今はただ東京五輪だけを見据えているようだ。

 韓国はグループステージで7月22日にニュージーランド、同25日にルーマニア、同28日にホンジュラスと対戦。「グループステージの3試合が重要」と気合いを入れ、自身を含め、クォン・チャンフン(水原三星)やイ・ドンギョン(蔚山現代)の"レフティトリオ"に期待されるセットプレーについては「どんなシチュエーションでも、自分の強みを生かせるようにしたい」と述べる。

 五輪のような世界中が注目するビッグトーナメントは、移籍の"ショーケース"となる側面もあるが、「今は移籍に関して、気にしていない。僕たちは五輪に集中している」と応じる。さらに、先月6日に逝去した祖母、同7日に亡くなったかつての恩師ユ・サンチョル氏について質問が及ぶと、韓国の至宝は約30秒間、沈黙したという。
 
 涙をこらえながら、「その質問に答えることは難しいです」と言葉を絞り出し、「過去は過去。今は大丈夫です。五輪に特別な意味を持たせたくありません。僕はすべての試合で、いつもチームを助けるために全力を尽くすつもりです。そうすれば、うまくいくと信じています」と気丈に語った。

 イ・ガンインにとり、かつて横浜F・マリノスや柏レイソルで活躍した元韓国代表のユ・サンチョル氏は「僕のサッカー人生の最初の師であり、サッカーの楽しさを教えてくれたひとり」だ。グループステージ第3節のホンジュラス戦ほか、ファイナルも予定されている横浜国際総合競技場は、ユ・サンチョル氏が横浜時代にホームとしていたスタジアム。恩師に縁ある舞台でも輝きを放つことができるか。

構成●サッカーダイジェストweb編集部

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