「彼もここにいるべきだった」快進撃デンマークの指揮官、“10番”エリクセンへの想いを語る

2021年07月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

優勝した1992年大会以来の快挙

29年ぶりのベスト4進出を決めたデンマーク代表。 (C)Getty Images

 現地時間7月3日に行なわれたEURO2020の準々決勝で、デンマークはチェコに2-1で勝利を収め、準決勝へ駒を進めた。ベスト4進出は、優勝した1992年大会以来となる29年ぶりの快挙だ。

 開幕戦では、10番を背負うクリスティアン・エリクセンが試合中に昏倒。一時は心停止状態となり、病院に救急搬送され、チームを離脱するという衝撃的な出来事が起きた。

 だが、そうした苦難も乗り越えて快進撃を続けるチームを、キャスパー・ヒュルマン監督は称えている。英スポーツチャンネル『Sky Sports』など複数のメディアが報じた。

 チェコ戦後、記者会見に登場したヒュルマン監督は、記者から「全世界がデンマークに注目し、サポートへの熱意が高い。そのことを意識しているか?」と問われると、「間違いなく意識している」と答えた。
 
「あの瞬間に、サッカーの価値観は変わった。この大会で、我々はサッカーや人生における基本的で大切なことを思い出した。それが伝わっているのだと思う。クリスチャンのことは今でも毎日考えている。彼もここにいるべきだった。間違いなくね。

 だが今は、彼が生きていてくれることを喜んでいる。この試合に、そしてウェンブリーで行われる試合に彼を連れていくために、ずっと彼のことを心の支えにしている。チーム全員がそうだ。選手は『こう振る舞うべきだ』と誰かに言われることなく、スポーツマンとしての精神を示してくれている」

 そして、「デンマークの人々からの思いやり、それを受けたチームの反応、お互いへの思いやりや愛情を目にして、本当に信じられない気持ちだ」と続けた。

「私たちはそれを、ただただうれしく、誇りに思っている。なぜ私たちがサッカーを愛するのか、そしてサッカーが世界の人々に向けて何ができるのか、この大会は、それを思い出すことができる機会になるかもしれない」

 無事に退院し、静養しているエリクセンへの想いを胸に、デンマークは7日、敵地ウェンブリーに乗り込み、イングランドと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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