【J1採点&寸評】清水×川崎|攻め切った清水が5得点爆勝!

2015年05月31日 増山直樹(サッカーダイジェスト)

MOMの選出に悩むほど、多くの選手が躍動。

【警告】清水=なし 川崎=新井(69分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】石毛秀樹(清水)

【試合内容】
 清水は序盤からラインを高く設定し、石毛、水谷らが前から激しくプレッシャーをかけて主導権を握る。すると7分、枝村から始まったパス交換で相手の左サイドを完全に崩し、最後はP・ウタカのヒールショットで先制する。
 
 前半の途中からは川崎のパス回しに翻弄されかける時間帯もあったが、常に強気の姿勢は崩さない。アグレッシブなサッカーを貫き、失点しても前に向かう清水は、後半に入っても石毛のミドルで先手を奪う。
 
 相手の集中が切れた試合終盤にも立て続けにゴールが生まれ、終わってみれば計5得点。つまらないミスでの失点など修正すべき課題は残るものの、攻め切った清水が大きな自信とともに勝点3を手にした。
 
【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・14節
 
【チーム採点・寸評】
清水 7
ナビスコカップでの善戦が最高の形で結実。若手がしっかり結果を残し、主導権を握り続ける頼もしいサッカーを披露した。
 
川崎 4.5
相手の勢いに押し込まれ、90分を通して後手に回る。攻守両面でプレーのディテールにミスが目立ち、最後まで修正できなかった。
 
【清水|採点・寸評】
GK
1 櫛引政敏 6.5
ペナルティエリア外に果敢に飛び出し、何度もスルーパスを遮断した。2失点したものの、セービングもまずまずだった。
 
DF
5 ヤコヴィッチ 5
置いて行かれそうなタイミングでも足を伸ばすなど対人技術は見せたが、致命的なクリアミスで2失点目を"アシスト"。
 
38 福村貴幸 6.5
頻繁に周囲へ声を掛け、冷静にラインコントロール。奪った後のつなぎも丁寧で、マイボールの時間を長くしていた。
 
32 松原 后 6
福村と上手く呼吸を合わせ、コンパクトなサッカーを後方から支える。精度の高い左足で組み立てにも貢献した。
 
MF
22 枝村匠馬 6.5
観戦に訪れた岡崎の前で、十八番を奪うかのようなダイビングヘッドを決める。守備でも要所を締めたクレバーなプレーぶり。
 
20 竹内 涼 6.5
ポジショニングに気を配り、最終ラインと前線の架け橋になる。プレッシャーを外すパス回しには安定感があった。
 
19 ミッチェル・デューク 6.5
P・ウタカ以外とのコンビネーションは数えるほどだが、単騎でも迫力は十分。攻守においてジャンプ力と走力は際立った。
 
34 水谷拓磨 6.5
前半からフルスロットルで動き回り、アグレッシブに攻守を切り替える。確かな足もとのテクニックも披露していた。
 
8 石毛秀樹 7.5
ハードワーク、技術的な安定感、強烈かつ正確なミドルシュート……。長所のすべてを出し、2得点・1アシストの大爆発。
 
FW
10 大前元紀 5.5
石毛の2ゴール目をアシストするなど2点に絡みはしたが、パスやシュートでミスが目立つ。能力を考えれば物足りない出来。
 
18 ピーター・ウタカ 7
マークをものともしないフィジカル的な強さは圧巻。好連係から2ゴールを奪うなど、この日は決定力も高かった。
 
交代出場
MF
23 高木善朗 -
2トップの一角としてピッチへ。ディフェンス主体のハードな役回りを演じつつ、P・ウタカへの1アシストを決めて結果を残す。
 
MF
16 六平光成 -
右サイドで途中出場。リスクを取って無闇に上がらず、来たボールを確実に味方へつなげるタスクを全うしていた。
 
DF
30 金子翔太 -
終了2分前、バスケットボールで言うところの"ガベージタイム"に出場。当然ながら特筆すべきシーンはなし。
 
監督
大榎克己 6.5
若手の起用がズバリ的中。アグレッシブなサッカーがハマり、川崎相手に攻め勝ったのは大きな手応えを得たはず。

次ページ風間監督は「雑なサッカーをした当然の結果」とピシャリ。

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