「魔法のようだ」デンマークの“奇跡の16強入り”を各国OB&メディアが絶賛!「悲劇と絶望から完全なる喜びへ」

2021年06月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

「クリスティアンのための勝利だ」

決勝トーナメント進出が決定し、喜びを爆発させたデンマーク代表。 (C)Getty ImagesImages

 想像を絶する心身の負担を乗り越えて、デンマークは快挙を成し遂げた。

 現地時間6月21日のEURO2020グループB最終節、デンマークはロシアに4-1で勝利し、今大会初白星を挙げた。勝点3ポイントでフィンランド、ロシアと並んだデンマークは、得失点差で2位に浮上し、グループステージ突破を果たしている。

 周知のように、デンマークは12日のフィンランド開幕戦でクリスティアン・エリクセンを失った。司令塔が試合中に心停止で倒れ、生死の境をさまようという事態に直面しながら、再開された試合に臨んだデンマークは0-1で敗戦。続くベルギー戦も奮闘したが、1-2で逆転負けを喫していた。

 だが、崖っぷちで迎えた最終節、デンマークは前半に均衡を破り、後半に追加点を奪うと、1点失ってからも、さらに2ゴールを奪取。データサイト『Opta』によると、大会史上初となる、開幕連敗スタートからの逆転グループステージ突破を決めた。

 エリクセンの一件を乗り越えての決勝トーナメント進出は、各方面で「奇跡」などと称賛されている。英公共放送『BBC』のコメンテーターを務めるガイ・モーブレーは、「クリスティアンのためのデンマークの勝利だ」と賛辞を寄せた。

「本当に、アンデルセンの国で新たな素晴らしい物語が記された。悲劇と絶望から完全なる喜びだ。このような物語はそうあるものじゃない」
 
 キャスパー・ヒュルマン監督は「魔法の夜となることを願っていた」と喜んだ。

「わたしたちを支えてくれ、大変な愛情を示してくれたすべての人に感謝したい。本当にそれが選手たちの心を打ったと思う。だから、サポートにとても感謝しているんだ。われわれにとって、とても大きな意味がある。

 モチベーション、チームスピリット、選手間の友情と、素晴らしかった。わたしたちの選手こそ、これにふさわしい。彼らがいかにして乗り越えて戻ってきたか、想像もできない」

 元イングランド代表のリオ・ファーディナンドも「感動的なチーム」と評し、元イングランド女子代表のアレックス・スコットも「スペシャルよ」とたたえた。

「スタジアムを感動が包んでいるはず。あのファンたちの前で、ああいうプレーで突破。とにかく魔法のようだった」

 また、メスト・エジルは「なんというパフォーマンスだ。デンマークのことがうれしい。彼らはとてもふさわしいよ!ダニッシュ・ダイナマイトが戻ってきた(1992年のように?)」とツイート。29年前のデンマークの優勝を引き合いに出している。

 デンマークは26日、ラウンド・オブ16でグループAを2位通過したウェールズと対戦する。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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