「カミングアウトします」元なでしこの横山久美がトランスジェンダーを公表。「隠さなくていいんだよと…」

2021年06月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

「オープンにしていいんだと感じた」

永里のYoutubeチャンネルを通じて、自らの性不一致を告白した横山。(C)Getty Images

 元なでしこジャパンで、現在は米プロリーグ(NWSL)のワシントン・スピリットに所属する横山久美が、6月20日、自身がトランスジェンダーであることを公表した。

 横山は、同じNWSLのレーシングに所属する永里優李の公式ユーチューブチャンネルを通じて発表。永里とのインタビュー形式で登場した横山は、心と身体の性が一致しないトランスジェンダーだと説明した。

 日本で生活しているときは隠していたが、ドイツや米国での経験を経て、意識が変わってきたという。

「こっちでは、恋愛の話になってきたとき、日本だったら絶対に、『彼氏いるの?』と聞かれる。けれど、こっちだと『彼氏、彼女どっちいるの?』と聞かれる。それが普通になっている」
 
 そう語った横山は、「自分みたいな立場の人たちが声を大にして言わないと、まだまだ発展していかないかなと思った」とカミングアウトに踏み切った背景を明かした。

「オープンにしていいんだなと感じた。チームメイトに言われたのは、最初はちょっと隠していたんですけど、隠していることがダサいよと言われた。なんでハッキリ言わないの、隠さなくていいんだよと」

 その後も横山は、幼いころからの経験などを交え、表向きは女性としての人生を歩みながらも、サッカー選手としての人生を続けてきた背景、想いなどを20分近く、赤裸々に語っている。

 なでしこジャパンでは点取り屋として活躍し、43試合で17ゴールという成績を残した27歳は、「20歳のシーズンが終わってから、おっぱいを切除した」と苦悩していた過去も告白している。

「いろいろな意見はマジであると思うし、アンチというか悪口、批判する人もいると思う。だけど、それを受け入れていかないと自分も強くなれない」

 将来はサッカーをやめ、男性として生きていく決意を固めているという。横山のカミングアウトに、ワシントン・スピリットや同僚選手は「クミを支持する」と続々と表明している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】永里とトランスジェンダーとしての自分を告白する横山の赤裸々な言葉はこちら

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