【札幌】「2点取ったことで心配」金子拓郎の活躍に、ミシャ監督もご満悦。シニカルな表現で主力流出をチクリ

2021年06月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

「大きく成長してくれている選手がたくさんいる」

2ゴールでチームに勝利をもたらした金子(中央)。写真:田中研治

[J1リーグ18節]札幌2-0大分/6月19日(土)/札幌厚別公園競技場

 前日の18日に、得点源のアンデルソン・ロペスが移籍を前提にチームを離脱したことを公式発表した札幌。しかし、再開後初ゲームの大分戦では、金子拓郎が前半だけで2ゴールを決め、ホームで完勝した。

 殊勲者の金子は、福森晃斗からのロングボールを受けて右足で決めた1点目について「いつも福さんからああいう対角の良いボールをもらっていて、けっこう外してしまっていたので、今日はしっかりと決め切れて良かったです」とし、チャナティップからの横パスを受けて素早く左足で振り抜いた2点目については、「ダイレクトで打とうかなと思ったんですが、しっかり相手を見て、ワントラップして、冷静に狙ったコースに蹴れたのでよかったと思います」と振り返った。

 札幌はこれで5月16日の川崎戦(0-2で敗戦)以降、公式戦8戦負け無し。今季2度目の完封勝利で、前節柏戦(2-1)に続き2連勝とチーム状況は上向きだ。

 金子は「個人的にもなかなか(ゴールを)取れない期間もあったのですが、ここ最近はシュートの当たりも良いですし、これからも、もっと得点に絡んでいけるプレーを増やしていければ良いなと思います」と意気込みを語った。
 
 2年目の若武者の活躍を受けて、ペトロヴィッチ監督は「2点取ったことで心配しなければいけません。ここから夏の移籍が始まりますが、彼がどこかに持っていかれないかという心配をしなければいけません。1点だったら狙われなかったかもしれません。まあ、半分は冗談ではありますが…」とユーモアを交えながらも称賛した。

 その一方で、「われわれのチームには若く、大きく成長してくれている選手がたくさんいる。そして、われわれのチームのためによく戦ってくれる。ここ1、2年の中で主力が移籍していった中で、現有の若い選手が伸びているのは仕事がうまくいっている証である。そして、成長した選手が抜けていくのは札幌の宿命。われわれは若手が育つサイクルを止めないようにしなければいけない」とクラブの宿命とも戦っていると語った。

 札幌は、リーグ戦で10位に位置するものの、ルヴァンカップ、天皇杯と全てのコンペティションで可能性を残している。リーグ再開初戦は、若手選手たちの成長とともに、後半戦の快進撃を想起させる快勝だった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【J1第18節PHOTO】札幌2-0大分|金子拓郎が2ゴール!"聖地"厚別で札幌が大分に快勝!!

【PHOTO】"聖地"厚別に集結した札幌サポーターたち!!
 
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