「悔しい想いでいっぱい」ジャガー浅野拓磨は1得点では満足せず…熾烈な競争に向けて改めて示した覚悟

2021年06月15日 サッカーダイジェスト編集部

「僕ら日本代表は1試合1試合が競争だと思っている」

先発出場すると、77分にゴールを奪った浅野。持ち前の快足を生かした。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 日本代表は6月15日、パナソニックスタジアム吹田で行なわれたカタール・ワールドカップ2次予選のキルギス戦で5-1の勝利を収めた。

 この試合に左サイドハーフで先発出場したのが浅野拓磨だ。69分からは1トップを担い、77分にはチームの5点目を奪ってみせた。

 相手DFと距離を取りながら古橋亨梧のパスを受けると、冷静に前に持ち出し、相手GKを掻い潜るようなシュートでネットを揺らした。「ジャガー」と称される持ち前のスピードを利した素早い攻撃だった。

 試合後のフラッシュインタビューでは「スピードを生かしたプレーというのは自分の武器ですし、日本代表として自分のアピールになるプレーだと思っている。そこは自分が動けなくなるまでプレーしようと思っていた。そういうプレーでゴールできたのは良かったです」とゴールを喜んだ。

 それでもインタビュー受ける浅野は浮かない表情を浮かべていた。
 
「今日もゴールを決めることができましたけど、個人的にはまったく満足していないです。まだまだチャンスがあるなかで決め切れていないので、試合が終わった時には、自分自身は悔しい想いでいっぱいでした」

 チャンスの数を考えれば、1ゴールでは少ないというのが本音だろう。8月末頃から始まる予定の最終予選、そして来年のカタール・ワールドカップに向けたサバイバルレースを勝ち抜くには、FWとしては、やはりさらなる結果が必要だ。

「僕ら日本代表は1試合1試合が競争だと思っていますし、今日の試合も2次予選の突破が決まった試合ではありますけど、誰ひとりワールドカップに向けて決まっている選手はいない。そういう意味で選手にとっては、すべての試合が予選みたいなもの。そういう意味では全員が全力で今日の試合は戦えたんじゃないかと思います」

 そう試合を振り返りつつ、日本代表としての生き残りに向けて改めて覚悟を示した。

構成●サッカーダイジェスト編集部
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